更新日:2025.9.16

個人でできるインフレ対策とは?始めるなら早いことが重要

個人でできるインフレ対策とは?始めるなら早いことが重要

インフレ対策について気になっているものの、「個人でできるインフレ対策って?」「インフレに強い資産運用とは?」など、お困りの方も少なくないのではないでしょうか。

日本では長らくデフレが続いてきましたが、2022年以降はインフレ傾向となっており、CPI(消費者物価指数)が断続的に2%を超えるインフレが到来しています。

インフレ対策としては、稼ぐ力を強めることに加えて、節約や消費の見直し、インフレに強い資産運用などが有効です。

本記事では、インフレに関する基本的な知識や日本のインフレ状況、個人でできるインフレ対策、インフレに強い資産運用について解説しています。

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なぜインフレが家計に影響するのか?

インフレで実際に家計にどんな影響があるのか?

インフレとは、物価が全体的に上昇していく現象を指します。

家計への影響として真っ先に感じやすいのは、食品・光熱費・日用品といった生活必需品の値上がりです。

特に、2022年以降から、急激な円安も背景にインフレが進み始めており、毎日の買い物で「いつの間にか同じ金額で買える量が減った」と実感するようになった方も多いでしょう。

給与が物価上昇に追いつかない場合、実質的な可処分所得は減少し、同じ収入でも生活の余裕がなくなってしまいます。

さらにインフレは、住宅ローンや教育費など長期的な支出にも影響します。

例えば、将来の学費や老後の生活費を現時点の金額で見積もっていても、実際には予想以上にお金が必要になる可能性が高まるためです。

つまり、インフレは単なる「値段が上がる」という現象にとどまらず、長期的な家計計画に影響するリスクをはらんでいます。

日本では長らくデフレの時代が続いてきたため、インフレ時代には今までの常識が通用しなくなる点には注意が必要です。

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インフレの基本知識

インフレに関する正しい知識を押さえておこう

ネットやSNSでは、インフレに関して経済学的に間違った知識が氾濫している傾向があります。

インフレについて、重要な用語としては次のようなものがあります。

用語 意味
CPI(消費者物価指数) 全国の家計が購入している商品やサービスの価格を指数化した指標、基準年(5年毎に改定)の物価を100として算出
コアCPI CPIから「生鮮食品」を抜いた値
コアコアCPI CPIから「生鮮食品」「エネルギー」を抜いた値
実質賃金 労働者の賃金(名目賃金)から、インフレ分を除いた実質的な賃金
期待インフレ率 家計や企業が予想する将来のインフレ率、将来の実際の物価や景気に影響する

インフレしているかどうかについては、総務省統計局が発表している「CPI(消費者物価指数)」を見ることが重要です。

最新の2025年7月の日本のCPIは、前年同月比+3.1%となっています。
※出典:みんかぶ「日本・消費者物価指数」

なお、アメリカのCPIは+2.7%となっており、このところの数値上のインフレ率では、既に日本の方がアメリカより高くなっている状況です。

日銀が発表する期待インフレ率は1.5%程度となっており、日銀が利上げをしない限りは、今後も日本のインフレは長引きそうな状況となっています。

インフレ対策はなぜ早めに始めるべきなのか?

「気づいたときには遅い」インフレの怖さとは?

インフレの厄介な点は、その進行が非常に緩やかであることです。

物価は一晩で急に2倍になるわけではなく、少しずつ上がっていくため、生活の質が下がって初めて「思ったより支出が増えている」と気づくケースが多いのです。

インフレというと、第一次世界大戦後のドイツや、近年ではジンバブエが陥っていた「ハイパーインフレ」を連想する方もいるかと思いますが、現代において日本のような先進国ではこのような分かりやすい形では起こりません。

しかし、一度上げた生活水準を元に戻すのは容易ではありません。

「インフレになったら、消費を減らせばいいだろう」と安易に思うかもしれませんが、なかなか難しいものです。

また、資産形成においても「もっと早く投資を始めていれば、インフレに備えられたのに……」という後悔につながることもあります。

インフレ対策は、「備えよう」と思った時点ですでに遅くなっていることが多いため、早めに資産運用や支出の見直しを始めることが、生活レベルを守るうえで何より重要といえます。

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個人でできるインフレ対策とは

まず見直すべき支出には何があるのか?

インフレ対策の第一歩は、日常生活の中で「無理なく削れる固定費」を見直すことにあります。

特に効果が大きいのが、通信費や保険料、サブスクといった毎月自動的に引き落とされる支出です。

例えば、格安SIMに乗り換えるだけで年間数万円の節約が可能になり、保障内容が過剰な保険を整理することで、毎月の出費を大きく抑えられる場合もあります。

さらに、動画配信や音楽配信などのサブスクも、気づかないうちに重複契約しているケースが少なくありません。

これらを定期的にチェックして「本当に必要なものだけ」に絞り込むことが、家計に余裕を生む近道です。

固定費の削減は一度取り組めば効果が長期的に続くため、インフレに強い家計づくりの第一歩となります。

生活水準に直結するスキルや「無形の資産」が重要になる

インフレ時代を乗り切るには、単に節約するだけでなく、「お金を使わずに豊かさや楽しさを感じられる力」を身につけることが重要です。

例えば、外食に頼らずに自炊ができれば食費を抑えつつ栄養バランスを確保でき、ネットを活用して無料で学べるコンテンツや趣味を楽しむスキルも、生活満足度を高める大きな助けになります。

また、家族や友人とのつながりといった人間関係やコミュニティは、お金では買えない安心感や楽しさをもたらす「無形の資産」です。

読書やスポーツ、公園での散歩といったコストのかからない趣味も、インフレに左右されない価値を提供してくれます。

インフレが避けられない時代になりそうだからこそ、稼ぐ力や節約、資産運用に加えて、「どれだけお金をかけずに豊かに暮らせるか」といったスキルも、生活水準を守るうえで重要になってきます。

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インフレに強い資産運用の考え方

どんな投資がインフレ対策として有効なのか?

インフレが進むと、現金の価値は年々目減りしていきます。

普通預金や定期預金といった銀行預金として置いておくだけでは、物価上昇に追いつけず「実質的な資産の減少」につながるため、インフレ対策として資産運用をすることが重要です。

インフレに強い資産としては、株や不動産、金(ゴールド)などのほか、物価上昇に応じて利払いが変動する「インフレ連動国債」などが挙げられます。

また、円安対策も兼ねた為替の分散という観点で見ると、米国株や世界株などの外貨建て資産、不動産といった実物資産も有効なインフレヘッジとなります。

重要なのは、特定の資産に偏らず、自分のリスク許容度に応じて複数の資産を組み合わせたポートフォリオやアセットアロケーションを構築することです。

インフレに強い資産まとめ表

インフレに強い資産についてまとめると次のようになります。
新NISA(成長投資枠)で投資できる具体的な商品例についても記載したので、参考にしてみてください。

資産の種類 特徴・メリット 注意点・リスク 新NISAで投資できる商品
ゴールド(貴金属) 世界的に価値が認められる「実物資産」、長期的にインフレヘッジ効果 分配金が出ない、価格変動は大きめ 東証ETF:【1540】純金上場信託(現物国内保管型)
高配当株 インフレ下でも価格転嫁力を持つ企業なら収益が安定しやすい 株価下落リスクがある 国内株:【9434】ソフトバンクなど配当利回り3%以上の高配当株
外貨建て資産 通貨分散で円安局面に強い 為替変動リスクがある ・米国株投信:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
・世界株投信:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
不動産 実物資産としてインフレに強く、家賃収入が見込める 必要資金が多額となる、空室リスクなどがある
インフレ連動国債 物価上昇に応じて利払いが変動し、実質的な価値を維持できる 利回りは大きくないため、安定性重視向き

現実的に、インフレ対策となる資産運用としては、株、不動産、金(ゴールド)が選択肢に上がってくるかと思われます。

ただ、不動産投資の場合は、ワンルームマンション投資などであっても数百万円は必要となり、空室リスクなどに注意が必要です。

現実的には、新NISAを使って、投資信託や個別株、金(ゴールド)ETFに投資するという方法が最も取り組みやすいかと思われます。

とはいえ、「インフレ対策として、全ての資産を資産運用に回さないと!」といった焦りは禁物です。

焦るが余りにリスクを取り過ぎてしまい、インフレ以前に相場暴落に巻き込まれてしまっては元も子もありません。

インフレは徐々に進みます。2025年9月時点のCPIも2~3%程度のため、そこまで焦る必要はありません。

インフレ対策の資産運用は、焦らず少しずつ取り組んでいくようにしてみてください。

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まとめ

日本の「CPI(消費者物価指数)」は2%を上回り続けており、「期待インフレ率」も1.5%程度となっているため、インフレ社会が本格的に到来していくことは避けられそうにありません。

インフレ対策としては、稼ぐ力の強化や支出の見直し、株や不動産などインフレに強い資産運用などが有効です。

お金の面に加えて、料理スキルやコミュニティといったインフレの影響を受けずに豊かさをもたらす「無形の資産」も重要になってきます。

Q&A

Q1 個人でできるインフレ対策とは?
A1 支出の見直しや、株や不動産などインフレに強い資産運用が挙げられます。

Q2 インフレ対策にできる支出の見直しとは?
A2 通信費や保険料、サブスクサービスなどを見直してみましょう。また、料理やネットなど、お金を掛けずに楽しめるスキルを磨くことや、コミュニティなどの「無形の資産」もインフレに強い資産となります。

Q3 インフレにおすすめの資産運用とは?
A3 株や不動産、金(ゴールド)などがインフレに強い資産となります。新NISAやiDeCoで人気となっている米国株投信(S&P500指数)やオルカン(世界株投信)は、インフレ対策や円安対策としても有効です。

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