更新日:2026.2.5

扶養内で働くならいくらまで?手取りを増やすには?

扶養内で働くならいくらまで?手取りを増やすには?

「年収の壁」の最新情報が気になっており、「扶養内で働くならいくらまで?」「手取りを増やすにはどうすれば?」など、お困りではありませんか。

2024年衆議院選で「手取りを上げる」をスローガンにした国民民主党旋風を受けて、「年収の壁」が国民的な議題となりました。

政府は「年収の壁」対策を講じており、「103万円の壁」は160万円まで上がりましたが、最も重要な「130万円の壁」は変わっていない点に注意が必要です。

本記事では、扶養内で働くメリット、「103万円の壁」「130万円の壁」「106万円の壁」、手取りを最大化する働き方について解説しています。

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扶養内で働くとはどういうことか

扶養内で働くとどんなメリットがあるのか?

扶養内で働く最大のメリットは、税金や社会保険料の負担を抑えながら収入を得られる点にあります。

特に、パートやアルバイトで家庭や育児と両立したい人にとっては、働く時間を調整しながら手取りを減らさずにすむため重要です。

年収が一定額以下であれば、配偶者の扶養に入ったまま働くことができ、自分自身には所得税や住民税がかからない、またはごく軽微で済むケースが多くなります。

さらに、社会保険への加入義務が発生しない範囲であれば、健康保険料や厚生年金保険料を支払う必要もなくなります。

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年収103万円と130万円の壁の違いとは

「103万円の壁」の意味とは?

「103万円の壁」とは、所得税がかからなくなる年収の上限を指していた言葉です(令和7年税制改正によって変更となっています)。

給与収入の場合、基礎控除48万円と給与所得控除55万円を合計した103万円までは課税所得がゼロとなり、本人に所得税が発生しませんでした。

また、配偶者の立場から見ると、配偶者控除を満額で受けられるかどうかの基準にもなっていました。

月収に換算するとおおよそ8万5,000円程度が目安となり、週3日程度のパート勤務を想定する人が多いラインです。

税金面での影響が分かりやすいため、扶養内で働く際の一つの基準として広く知られていました。

令和7年度税制改正により、所得税の最低課税額および配偶者特別控除が満額受けられる配偶者の給与水準が160万円(基礎控除最大95万円、給与所得控除65万円)に引き上げられています。

特定親族特別控除を新たに導入するなどの措置が講じられたことを受けて、19~22歳の方の収入が103万円を超えても世帯の手取りが減少しない仕組みとなりました。

また、扶養基準が103万円から123万円に引き上がったことによって、配偶者·大学生年代の子以外の方については、収入123万円までは扶養控除の対象となるようになりました。

扶養基準が引き上がることにより、これに連動して企業が支給する配偶者手当の支給基準も引き上がる場合もあります。

103万円の壁 令和6年まで 令和7年以降
所得税、配偶者特別控除 103万円 160万円
扶養基準 103万円 123万円

※参考:首相官邸「いわゆる「年収の壁」対策」

「130万円の壁」に注意すべき理由は?

「130万円の壁」は、税金ではなく社会保険に関わる重要なラインです。

年収が130万円を超えると、配偶者が加入している健康保険や厚生年金の扶養から外れ、自分自身で社会保険に加入する必要が出てきます。

これにより、健康保険料や年金保険料の負担が発生し、年収が増えても手取り額が一時的に大きく減る「逆転現象」が起こることがあります。

特にパートやアルバイトの場合、収入増加分以上に保険料負担が重く感じられることも少なくありません。

政府は、令和7年7月より、年収130万円程度でパートやアルバイトで働く方々を念頭に、厚生年金保険や健康保険の加入に合わせて、手取り収入を減らさないための取組を実施する企業に対し、労働者一人当たり最大75万円の支援をする取組を開始しています。
※参考:首相官邸「いわゆる「年収の壁」対策」

「103万円の壁」は実質的になくなったものの、「130万円の壁」はまだ残っている点には注意しておきましょう。

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社会保険の加入条件と「106万円の壁」

年収106万円でも社会保険に入らなければならないのか?

「106万円の壁」は、扶養内において、社会保険への加入が必要となる可能性があるラインです。

ただ、「106万円の壁」は、すべての人に一律で社会保険の加入義務が発生する基準ではありません。

実際には、いくつかの条件をすべて満たした場合に限り、106万円を超えた時点で社会保険(健康保険、厚生年金)への加入が必要となります。

主な要件は、次の通りです。

● 勤務先の従業員数が51人以上
● 週の所定労働時間が20時間以上
● 月額賃金が8万8,000円以上
● 雇用期間が2か月超見込み
● 学生でないこと

これらを満たさなければ、年収が106万円を超えても配偶者の扶養に入り続けられます。

なお、政府は「106万円の壁」対策として、パートやアルバイトで働く方の厚生年金保険や健康保険の加入に合わせて、手取り収入を減らさないための取組を実施する企業に対し、労働者一人当たり最大50万円の支援をしています。

また、令和7年年金制度改正法により、厚生年金保険や健康保険の加入要件の一つである賃金要件(月額8.8万円以上基準)については、全都道府県の最低賃金が1,016円以上になることを見極めた後に廃止される見込みです。
※参考:首相官邸「いわゆる「年収の壁」対策」

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扶養内で最大限に手取りを増やす働き方

130万円ギリギリで働くのが最も得なのか?

扶養内で手取りを最大化したい場合には、かつては103万円や130万円ギリギリで働くのが有利とされました。

令和7年の税制改正後は、この基準は130万円に収束しつつあります。

130万円は、所得税が発生せず、かつ社会保険にも加入せずに済む収入ラインであり、扶養のメリットを最大限活かせる水準です。

この範囲であれば、税金や保険料の負担を避けつつ収入を得られるため、効率の良い働き方といえます。

ただし、その分だけ勤務時間は限られ、年収自体は大きく伸びません。

将来的な年金額の増加やキャリア形成を重視する場合には不利になる面もあります。

目先の手取りだけでなく、将来の働き方や収入の伸びも踏まえて、働く時間を考えるようにしましょう。

「年収の壁」の話でよくある勘違い

2024年衆議院選で「手取りを上げる」をスローガンにした国民民主党の躍進を受けて、「年収の壁」は国民的議題となりました。

ただ、「年収の壁」については、多くの国民の間でも勘違いが残っていると言わざるを得ない風潮があります。

まず、そもそもかつての「103万円の壁」を超えても手取りは減りませんでした。

かつての「103万円の壁」は、本人に所得税がかかり始めるライン、配偶者控除が適用される上限という意味を持つだけで、103万円を1円でも超えた瞬間に手取りが減るわけではありません。

超えた部分に対して、所得税5%がかかるだけのため、103万円から110万円になったとしても、増えた7万円のうち税金は約3,500円発生したに過ぎません。

つまり、この場合には、手取りは6万6,500円増えました。

「103万円の壁」を必要以上に恐れていたのは、やや「せこい話」とも言えるのが実際の所です。

本当に重要なのは「130万円の壁」

一方、「130万円の壁」は性質がまったく異なります。

130万円を超えると、配偶者の社会保険の扶養から外れ、健康保険料と厚生年金保険料を自分で全額負担する必要が出てきます。

この場合、年間で20万円前後の負担増になるケースも珍しくありません。
このため、年収が130万円を少し超えただけにも関わらず、収入は増えたのに、手取りが逆に減るという「働き損ゾーン」が発生します。
令和7年以前の年収の壁は、次のようになっていました。
● 103万円:影響は小さい(所得税が発生するだけ)
● 106万円:条件付きで注意(社会保険料が発生する可能性)
● 130万円:最重要ライン(扶養から外れて社会保険料が発生)

令和7年税制改正を受けて、次のようになっています。

● 106万円:条件付きで注意(社会保険料が発生する可能性)
● 123万円:注意が必要な場合あり(扶養基準)
● 130万円:最重要ライン(扶養から外れて社会保険料が発生)
● 160万円:所得税発生ライン

年収の壁 令和6年まで 令和7年以降
所得税発生 103万円 160万円
扶養基準 103万円 123万円
扶養から外れて社会保険料が発生 130万円 130万円
社会保険の加入基準 106万円(※条件を満たした場合) 106万円(※条件を満たした場合)

重要なのは「手取りを最大化すること」

年収の壁の話で重要なことは、「年収の壁を超えないこと」ではなく、「手取りを最大化すること」にあります。

実際、かつての「103万円の壁」は、そのラインを超えても手取りが減るわけではなく、単に所得税が発生するだけのラインでした。

一方で、社会保険料が発生する「130万円の壁」は、手取りに大きな影響を与えるため慎重な判断が必要です。

年収だけを見るのではなく、税金(所得税、住民税)と社会保険料を差し引いた実際の手取り額を基準に、働き方を考えることが重要です。

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まとめ

2026年1月現在、年収の壁で最も重要なのは社会保険料が発生する「130万円の壁」です。

また、条件次第では「106万円の壁」にも注意が必要です。

扶養内で働く上での「年収の壁」については、税制改正が続いているため、常に最新の情報をチェックするようにしてみてください。

Q&A

Q1 扶養内で働くならいくらまでがよい?
A1 令和7年税制改正を受けて、最も重要なのは社会保険料が発生する「130万円の壁」となっています。また、条件次第では「106万円の壁」にも注意が必要です。

Q2 手取りを増やすにはどのように働くのがよい?
A2 「130万円の壁」付近には注意が必要ですが、手取りを増やすには壁を気にせずにたくさん働くことがベストではあります。なお、所得税発生基準の「160万円の壁(旧・103万円の壁)」は、超えても所得税が発生するだけで手取りは減りません。

Q3 「106万円の壁」の注意点は?
A3 条件(勤務先の従業員数が51人以上、週の所定労働時間が20時間以上、月額賃金が8万8,000円以上、雇用期間が2か月超見込み、学生でないこと)を満たす場合には、社会保険と厚生年金に加入することになるため注意が必要です。

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