更新日:2025.9.29
サイドFIREとは?会社を辞めずに経済的自由を手にする新しい選択肢
サイドFIREに興味があるけれど、「サイドFIREって?」「サイドFIREをするにはいくら必要?」など、疑問に思っていませんか。
サイドFIREは、投資収入で生活費の一部をまかないながら、自由度の高い働き方で暮らすライフスタイルです。
通常のFIREに比べると必要な資産が少なくなり、労働収入もある程度は確保するため、生活の質を高めながら継続しやすい点が注目されています。
本記事では、FIREとサイドFIREの違い、サイドFIREに必要な資産額、サイドFIREの落とし穴、サイドFIREするために必要なマインドセットについて解説しています。
Contents
サイドFIREは「完全リタイア」と何が違うのか

FIREとサイドFIREの違いとは?
FIREは「Financial Independence, Retire Early」の略称で、「経済的自立」と「早期リタイア」を実現するライフスタイルです。
十分な資産を築き、その運用益で生活費をまかない、会社や組織に縛られない自由な生活を送ることを目指します。
サイドFIREは、生活費のすべてを資産収入に頼るのではなく、その一部を投資収益や副業から得て、残りを働いて補うという考え方です。
完全リタイアに必要な莫大な資産を用意しなくても、生活費の半分や一定割合をカバーできれば、フルタイム勤務から解放され、時間や働き方の自由度を高められるライフスタイルが特徴です。
つまり、FIREが「資産に生活を完全依存する」形なら、サイドFIREは「資産と労働のバランスを取りながら自由度を確保する」現実的な選択肢と言えます。
| FIRE | サイドFIRE | |
|---|---|---|
| 定義 | 完全リタイアして労働収入に依存せず生活 | 投資収入+副業やパート収入で生活を支える |
| 必要資産額 | 高額(生活費の全てをカバーする水準) | 比較的少額(生活費の一部を労働収入で補うため) |
| 働き方 | 原則は働かない | 好きな仕事や副業を続ける |
| 精神的特徴 | 完全な自由を得られるが孤立リスクも | 適度に社会参加できて柔軟性がある |
| 難易度 | 高い(長期間の資産形成が必須) | 中程度(より現実的に達成可能) |
サイドFIREに必要な資産額

生活費と労働収入のバランスは?
サイドFIREを実現するには、まず自分の生活費を正しく把握することが必要不可欠です。
例えば、月20万円の生活費が必要な場合、投資収入で月10万円を得られれば、残りの10万円を副業やパートタイムの仕事で補うことで生活を成立させられる計算です。
完全FIREのように「生活費20万円をすべて投資収益でまかなう」には数千万円から1億円規模の資産が必要ですが、サイドFIREならその半分程度、つまり数千万円に届かない水準の資産でも可能になります。
ただ、投資収入は現在の水準が今後も続くとは限らないため、甘い見通しは立てない方が賢明です。
「どれくらいの割合を投資収入でカバーできるか」がカギであり、無理なく継続できるバランスを探すことが成功への第一歩といえるでしょう。
投資商品ごとに必要な資産額の目安
サイドFIREを目指す際には、どの投資商品を軸にするかによって必要な資産額が変わってきます。
生活費月20万円のうち半分の月10万円を投資収入でまかなうことを想定し、「高配当株」と「インデックス投資信託」の2つを例に試算してみましょう。
● 高配当株(JT・ソフトバンクなど)
【2914】JTや【9434】ソフトバンクなど、日本株の高配当銘柄は、「配当利回り3%以上」が目安となります。
仮に配当利回り4%とすると、配当金には20.315%の税金がかかるため、実質利回りは約3.2%となります。
この利回りで月10万円(=年120万円)を得るには、 120万円 ÷ 0.032 = 約3,750万円が必要となります。
なお、個別株投資は、高配当株であっても、特定の銘柄だけに集中投資するのはリスクが高く、配当金が減らされる「減配」「無配」や、株価下落の影響を大きく受けてしまうため、少なくとも10銘柄以上に分散投資するようにしましょう。
現に、かつては高配当株として人気銘柄だった【7201】日産自動車は、経営不振により2019年以降は無配となっており、配当金が出なくなったことに加えて、株価も大きく下落しています。
● インデックス投信(S&P500指数・オルカン)
インデックス投信やETFは、基準価額の成長でリターンを得るため、売却して取り崩す形になりますが、分散効果が高く、安定した運用がしやすいのが特徴です。
安定した高成長が期待できる投資信託としては、「S&P500指数」や「オルカン(世界株投信)」が挙げられます。
具体的には、米国株投信「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」や世界株投信「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が人気銘柄として知られています。
仮に年率5%(=税引き後4%)のリターンが続くと仮定すると、120万円 ÷ 0.04 = 約3,000万円の資産があれば、生活費への補填とトントンになる計算です。
| 高配当株 | インデックス投信 | |
|---|---|---|
| 概要 | 配当利回り3%以上の個別株に分散投資 | S&P500指数やオルカンなど、長期の成長が期待されるファンド |
| 具体的な商品 | 【2914】JT、【9434】ソフトバンクなど | 「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」 |
| 生活費に回す方法 | 配当金を生活費にあてる | 成長分を売却して取り崩す |
| 想定利回り | 年率4%(実質3.2%) | 年率5%(実質4.0%) |
| 必要資産(月10万円) | 3,750万円 | 3,000万円 |
サイドFIRE達成に向けた準備と実践方法

副業やスキルアップはどこから始めるべきか?
サイドFIREを目指すには、「労働収入の複線化」が重要です。
その第一歩としておすすめなのは、ブログやWebライター、動画編集など、初期投資が少なく、自宅で始められる副業が挙げられます。
これらは本業との両立もしやすく、まずは月数千円〜数万円の副収入を得ることが現実的なラインとなります。
加えて、資格取得やスキルアップを通じて「副収入が得られる仕事」にシフトしていくのも有効です。
たとえば、簿記やプログラミングなどの資格は、独立や副業案件につながる可能性があります。
サイドFIREの落とし穴

注意すべき点は?
サイドFIREには、実践する前には気付かなかった落とし穴も少なくありません。
まず、投資成績は常に変動するため、想定よりリターンが下がれば生活が不安定になるリスクがあります。
特に、2022年のように株式市場が低迷する時期には、精神的な負担が大きくなるでしょう。
なお、デイトレードやスイングトレードといった短期売買で収入を得ようとする人もいますが、高度なスキルが求められるとともに精神的負荷が大きく、専業から兼業に戻る人が多いのが現実です。
また、副業やパート収入も「働き続ける力」「やり抜く力」があることが前提です。
体力やモチベーション、スキルが不足すると継続できず、計画が崩れることもあります。
サイドFIREを目指す人が身につけたい習慣とマインド

長期的に資産形成を続けるために必要な考え方とは?
サイドFIREを実現し、維持していくためには、「短期的な利益を追い求めない姿勢」が欠かせません。
株価や為替の変動に一喜一憂して売買を繰り返すと、結果的に資産形成の効率が落ちることが多くなりがちです。
毎月一定額を積み立てるといった長期・積立・分散投資による「地道な積み上げ」を継続するようにしましょう。
資産を築く際にも事前に決めたルールを頑なに守ることが重要となりますが、サイドFIREで資産を切り崩す際にもルールを守ることが重要です。
「高配当株からは配当金だけを切り崩す」「投資信託からは毎年5%だけ切り崩す」といったルールを決めて、順守する姿勢が成功するカギとなります。
「規律ある消費」の習慣がサイドFIRE継続には欠かせない
サイドFIREを続けるためには、収入だけでなく支出の管理も重要です。
お金を使うときには、「全ての支出を投資」と捉え、「価格以上の価値を生むかどうか」で判断する習慣が有効です。
例えば、自己投資につながる学びや健康を守るための支出は、将来のリターンを高める「投資」と考えられます。
逆に、いくら安くても、価値が低いものへの消費はしないようにすることが重要です。
「価値>価格」の消費しかしないという「規律ある消費」の習慣は、サイドFIREを長期的に維持するためのカギとなります。
また、現在の社会ではお金を掛けずに価値をもたらすことがたくさんあるため、積極的に活用するようにしましょう。
たとえば、外食を減らして料理スキルを磨けば、食費を抑えつつ満足度の高い食生活を実現できます。
また、インターネットを活用すれば、無料で楽しめる娯楽や学びの機会が豊富にあり、お金をかけずに充実した時間を過ごせます。
コミュニティなどの「無形の資産」をたくさん築く
サイドFIREは、お金の自由を目指すものですが、経済的な数字だけでは人生の満足度は決まりません。
「友達や家族との絆」や「趣味を共有できる仲間」といったコミュニティは、精神的な豊かさを支える大切な基盤となります。
お金に換算できないこうした「無形の資産」は、困難なときの支えにもなり、生活の質を大きく高めます。
たとえば、趣味について、サイトや動画、SNSに投稿するなどすれば、低コストで大きな充実感を得られる場合があります。
家族や友達との旅行や、趣味コミュニティで認められる体験などは、お金では決して買えない価値です。
コミュニティのような「無形の資産」は、インフレや景気変動の影響を受けにくく、長期的な幸福度を維持する上で非常に強力な武器になります。
また、どれだけ日本の財政が厳しくなろうと、課税されることもありません。
サイドFIREを目指す過程では「資産=お金」と考えがちですが、同時に「お金では買えない資産」を増やす意識を持つようにしてみましょう。
まとめ
サイドFIREをするには、必要な生活費や労働収入によって異なるものの、高配当株やインデックス投信などで3,000〜5,000万円程度あれば可能と言えます。
サイドFIREをする上では、資産を築くことに加えて、労働収入や消費習慣、コミュニティなどのお金が掛からずに価値をもたらす資産も重要となってきます。
Q&A
Q1 サイドFIREとは?FIREとの違いは?
A1 サイドFIREは、生活費のすべてを資産収入に頼るのではなく、その一部を投資収益や副業から得て、残りを働いて補うライフスタイルです。FIREに比べると必要な資産額が少なくできます。
Q2 サイドFIREに必要な資産額は?
A2 必要な生活費や労働収入によって異なりますが、高配当株やインデックス投信などでは3,000〜5,000万円程度が目安です。
Q3 サイドFIREを成功させるためのポイントは?
A3 資産額に注目が集まりがちですが、副業収入や消費も重要なポイントです。また、コミュニティなど、人生に価値をもたらす「無形の資産」を築くことも重要です。









