更新日:2025.12.4

VWAPとは?計算方法と重要性

VWAPとは?計算方法と重要性

VWAPについて、「VWAPはどんなテクニカル指標?」「VWAPはどうやって使う?」など、気になっていませんか。

VWAPは、一定の時間帯において出来高を加味して算出される指標となっており、移動平均線よりも機関投資家の動向が把握しやすくなる点がメリットです。

ただ、VWAPは、分足チャートでしか適用できないため、デイトレードにしか活用できない点に注意が必要です。

本記事では、VWAPの概要、VWAPの計算方法や活用方法、VWAPと相性が良いテクニカル指標、VWAPの注意点や弱点について解説しています。

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VWAPとは?

VWAPはどんな指標なのか?

VWAP(ブイワップ)は「Volume Weighted Average Price」の略称で、日本語では「出来高加重平均価格」と呼ばれるテクニカル指標です。

「ある一定の時間帯に」「どの価格で」「どれだけの数量が売買されたか」を総合して算出されるもので、単純な平均価格よりも実態に近い“その時間の市場参加者の平均取得コスト”を示すものです。

投資家が多い価格帯ほど重み付けされるため、相場の「中心値」を把握する上で有用な指標となっています。

現在の価格がVWAPより上にあるか下にあるかで、市場の強弱や買い手と売り手の優位性を判断する場面も多く、デイトレードやスキャルピングといった短期トレードで重視されるテクニカル指標の一つです。

なお、VWAPは、5分足チャートなどの分足チャートでは表示できますが、日足チャートや週足チャート、月足チャートでは表示できないケースが多数となっています。

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VWAPが活用される場面は?

機関投資家がVWAPを重視する理由とは?

機関投資家は、大量の株式を一度に売買すると市場価格を大きく動かしてしまうため、できるだけ市場インパクトを最小限に抑えながら売買を成立させる必要があります。

VWAPは、その際の基準としてよく使われる指標です。

一般的に、「VWAP以下で買えた」「VWAP以上で売れた」=市場平均より有利な取引ができたと評価されることが多く、運用成績の基準としても利用されます。

実際、機関投資家向けのアルゴリズム取引「VWAPアルゴ」では、VWAPに近い価格で執行することを目指す注文手法が採用されており、VWAPが広く普及している理由にもなっています。

VWAPの活用方法

VWAPは、市場参加者の平均取得価格を把握できるため、デイトレードなどの短期売買で使われる指標です。

例えば、価格がVWAPより上にある場合は「市場全体が含み益になりやすい強い状態」、逆に下にある場合は「市場全体が含み損を抱えやすい弱い状態」と判断できます。

また、戻り売りや押し目買いのポイントとして、VWAPを支持線·抵抗線のように活用するトレーダーも少なくありません。

機関投資家は、「VWAP以下で買う」「VWAP以上で売る」ことを取引の目標値にしており、その水準は市場で意識されやすい傾向があります。

個人投資家にとっても、VWAPに接近したタイミングをチェックすることでエントリーの判断材料にできるなど、取引の精度を高める補助として活用しやすい指標です。

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VWAPの計算方法と見方は?

VWAPはどうやって算出されるのか?

VWAPは、取引時間中にどの価格でどれだけの出来高が発生したかを反映するため、「価格 × 出来高」をすべて合計し、それを総出来高で割ることで算出されます。

たとえば、1,000円で200株、1,010円で300株の取引があった場合のVWAPを計算してみましょう。

1,000円×200株+1,010円×300株
=200,000+303,000
=503,000

この値を総出来高500株で割ることで、VWAPが算出されます。

503,000÷500株=1,006円

よって、VWAPは1,006円です。

「1,006円以下で買えた」もしくは「1,006円以上で売れた」=市場平均より有利な取引ができたと評価されることになります。

このように、VWAPは投資家が実際に売買した数量を重視するため、単純な平均よりも実態に近い“市場の平均取得価格”を捉えられる点が特徴です。

また、VWAPは取引開始からの累積データを使用して計算されるため、時間が進むほど値動きが滑らかになり、ノイズが減ります。

特に、後場(午後)のVWAPはその傾向が強く、短期トレーダーが参考にする指標として活用されています。

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VWAPと他の指標の違いとは?

移動平均線(SMA)との決定的な違いは?

VWAPと移動平均線(SMA)の最大の違いは、「出来高を考慮するかどうか」です。

移動平均線(SMA)は一定期間の価格を単純に平均するため、出来高の大小にかかわらず、各時間帯が同じ重みで扱われます。

一方、VWAPは、出来高が多い価格帯ほど計算に強く反映されるため、取引が集中した価格水準が大きく影響します。

出来高が極端に偏る場面では、VWAPが大きく引っ張られる特徴があるため、機関投資家の売買動向や、相場の中心値を捉えるのに有効です。

VWAPと移動平均線について比較すると、次の表の通りです。

指標 VWAP(出来高加重平均価格) 移動平均線(SMA)
計算方法 価格 × 出来高の累積合計 ÷ 総出来高 各期間の終値の平均
反映される情報 価格+出来高 価格のみ
主な用途 その日の市場の平均取得価格の把握、デイトレード トレンド把握、相場の方向性の確認、エントリーサイン
特徴 出来高の大きい価格帯が強く反映される 全ての価格を均等に扱うため反応が滑らか
欠点 1日の後半ほど反応が鈍くなる、翌日以降に持ち越せない、分足チャートでしか使えない 出来高を無視するため“どれだけ取引されたか”の重みが反映されない
相性の良い場面 日中足の売買判断、機関投資家の基準価格 中期から長期のトレンド分析

VWAPと相性が良いテクニカル指標とは?

VWAPは、単独ではトレンド判断が難しい場面もあります。

そこで、他のテクニカル指標を組み合わせることで、売買ポイントの精度を高めやすくなります。

VWAPと相性の良いテクニカル指標を見ていきましょう。

● ボリンジャーバンド

VWAPを中心線として捉え、ボリンジャーバンドを組み合わせると「平均価格からの乖離」が明確になります。

VWAP付近での反発狙いや、±2σ·±3σへの接触による逆張りポイントの確認がしやすく、短期売買でよく使われる組み合わせです。

● 移動平均線(SMA·EMA)

VWAPは「日中基準」、移動平均線は「トレンド基準」で使います。

VWAPと移動平均線を組み合わせることで、次のような判断が可能になります。

-「VWAPの上に価格があり、かつ5MAや20MAなども上向き」 → 上昇トレンドの強さを確認
-「価格がVWAPを割り込み、短期移動平均線も下抜け」 → トレンド転換のサイン

● RSI

VWAPは「価格の基準」、RSIは「買われすぎ·売られすぎ」をチェックできます。
VWAPとRSIを組み合わせることで、次のような判断が可能になります。
-「価格がVWAPより下、RSIが30以下」 → 過度な売られすぎからの反発候補
-「価格がVWAPを上に乖離、RSIが70超」 → 過熱感が強まるサイン
以上をまとめると、次の通りです。

指標名 相性が良い理由 主な活用ポイント
ボリンジャーバンド VWAPを“平均価格”として捉え、バンドで価格の乖離を視覚化できる 反発ポイントの判断、±2σ·±3σ接触の逆張り判断
移動平均線(SMA/EMA) VWAPは日中基準、移動平均線はトレンド基準のため補完関係が強い トレンドの強弱の確認、VWAP割れ+移動平均割れ=転換サイン
RSI VWAPで価格基準、RSIで過熱感を判断できるため売買判断が向上 VWAP割れ+RSI30で反発候補、VWAP乖離+RSI70で過熱注意

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VWAPの注意点は?

VWAPの注意点や過信してはいけない点は?

VWAPは、その日の出来高をもとに算出される「日中の平均取得価格」であるため、翌日に持ち越して使用すると意味が大きく変わってしまいます。

あくまで“当日の値動きの中心値”を測る指標であり、翌営業日のトレンド判断や長期的な分析に使うと精度が落ちる点には注意が必要です。

つまり、デイトレードには使えますが、スイングトレード以上のトレードや長期投資には適さないテクニカル指標となります。

現に、多くのチャートツールにおいては、5分足などの分足チャートではVWAPに対応しているものの、日足チャートや週足チャートでは対応していません。

また、強い上昇トレンドや下降トレンドなど、一方向へ価格が動き続ける相場では、VWAPから価格が離れたまま推移するケースが珍しくありません。

このような場面では「VWAPに戻るはず」と期待して逆張りすると、トレンドに反した危険なエントリーになってしまうこともあります。

VWAPの弱点

VWAPは出来高と価格を組み合わせた強力な短期指標ですが、弱点もあります。

まず、出来高が極端に少ない銘柄では、指標としての信頼性が大きく低下します。

出来高が薄い時間帯の取引がVWAPを不自然に動かしてしまうため、実態を反映しにくいケースがあるためです。

また、VWAPは「取引開始からの累積データ」で算出される特性上、時間が進むほど反応が鈍くなるため、後場に入ると急な値動きに追随しづらくなります。

短期的なトレンド転換を捉えるには向いておらず、あくまで“平均水準を把握する指標”としての活用が中心になります。

さらに、トレンド相場では価格がVWAPに戻ってこないケースが多いため、「VWAPとの乖離=反転ポイント」と考えると危険です。

VWAPは、デイトレードにおいて便利な指標ですが、単独で相場を判断するのではなく、移動平均線やボリンジャーバンドなどの他のテクニカル指標や相場環境と合わせて判断することが重要です。

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まとめ

VWAPは、「出来高加重平均価格」と呼ばれる指標で、取引価格に出来高を加重平均して算出されるものです。

デイトレードにおいて機関投資家の動きを把握する上で使われますが、VWAP単独では限界もあるため、移動平均線やボリンジャーバンドなど他の指標も併せて使うようにしましょう。

Q&A

Q1 VWAPとは?
A1 「出来高加重平均価格」と呼ばれる指標で、ある一定の時間帯に、どの価格でどれだけの数量が売買されたかを総合して算出され、単純な平均価格よりも実態に近い“その時間の市場参加者の平均取得コスト”が示されます。

Q2 VWAPの活用方法は?
A2 VWAPは、デイトレードなどの短期売買で使われます。価格がVWAPより上にある場合は「市場全体が含み益になりやすい強い状態」、逆に下にある場合は「市場全体が含み損を抱えやすい弱い状態」と判断できます。

Q3 VWAPの注意点は?
A3 分足チャートでしか使えず、日足チャート以上の時間軸では使えません。また、VWAP単独では限界もあるため、移動平均線やボリンジャーバンドなど他のテクニカル指標と併せて使うことが重要です。

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