更新日:2025.12.23

遺族年金はいくらもらえる?家族構成や年収で変わる?

遺族年金はいくらもらえる?家族構成や年収で変わる?

遺族年金について、「遺族年金はいくらもらえる?」「家族構成や年収で遺族年金の額は変わる?」など、疑問に思っていませんか。

遺族年金は、「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2つがあります。

遺族基礎年金は子どもの数、遺族厚生年金は標準報酬月額などで支給額が変わってくるなど、やや複雑な制度です。

本記事では、遺族基礎年金と遺族厚生年金の支給要件や支給額、家族構成や収入による支給額の変化などについて解説しています。

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遺族年金の種類は?

遺族年金にはどんな種類があるのか?

遺族年金には、「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2種類があります。

遺族基礎年金は、国民年金に相当し、18歳到達年度末までの子(障害がある場合には20歳未満の子)がいる配偶者、または子本人が受け取れる制度です。

遺族厚生年金は、会社員や公務員など、厚生年金に加入していた人が亡くなった場合に支給されます。

遺族厚生年金の対象は、配偶者または子、父母、孫、祖父母と広く(兄弟姉妹は対象外)、配偶者は原則として長期にわたり受給できる場合もあります。

遺族厚生年金では、40歳以上65歳未満の妻には「中高齢寡婦加算」が上乗せされる場合があるなど、家族構成に応じた支援が設けられています。

項目 遺族基礎年金 遺族厚生年金
主な受給対象者 18歳以下の子のいる配偶者、または子 配偶者または子、父母、孫、祖父母(優先順位あり)
支給額 年額831,700円+子の加算額※2025年実績 報酬比例部分の4分の3
併給の可否 遺族厚生年金と併給可能 遺族基礎年金と併給可能
課税区分 非課税 非課税

なお、遺族基礎年金と遺族厚生年金は併給が可能です。

ただ、遺族厚生年金の受給者が、遺族基礎年金を受給している場合には「中高齢寡婦加算」は支給停止となります。

遺族年金は制度が複雑なため、より詳しくは社労士やFPなどの専門家に相談するようにしてみてください。

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遺族基礎年金はいくらもらえる?

支給額はどのように決まるのか?

遺族基礎年金の金額は一律で、2025年度には年額831,700円が基本額となっています。

遺族基礎年金には、さらに子の加算額があり、1人目と2人目には各239,300円、3人目以降は各79,800円が加算されます。

なお、親がおらず、子どもだけが受け取る場合には、(831,700円+2人目以降の子の加算額)を子の数で割った額が、1人あたりの額となります。

子の加算額 子1人目 子2人目 子3人目以降
子のある配偶者 239,300円 239,300円 79,800円
子のみ 基本額のみ 239,300円 79,800円

なお、年金の基本額は毎年改定されているため、より詳しくは日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」を確認してみてください。

たとえば、夫が亡くなって、妻と子どもが3人いる場合は「831,700円+239,300円+239,300円+79,800円=1,390,100円となり、月額では115,841円となります。

なお、子どもが18歳を迎える年度末(障害がある場合には21歳になった場合)を超えると、その子の加算は終了し、受給資格自体がなくなる家庭もあります。

遺族基礎年金の受給要件と支給額は、家族構成の変化で大きく変わるため、何年受給できるかを事前に把握しておくことが重要です。

受給要件を改めて押さえておこう

遺族基礎年金の受給要件について確認しておきましょう。

遺族基礎年金は、次の1から4のいずれかの要件を満たしている方が死亡したときに、遺族に支給されます。

1. 国民年金の被保険者である間に死亡したとき
2. 国民年金の被保険者であった60歳以上65歳未満の方で、日本国内に住所を有していた方が死亡したとき
3. 老齢基礎年金の受給権者であった方が死亡したとき
4. 老齢基礎年金の受給資格を満たした方が死亡したとき

このとき、1および2の要件については、死亡日の前日において、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が「国民年金加入期間の3分の2以上」あることが必要となります。

ただ、死亡した方が65歳未満であれば、死亡日の前日において、死亡日が含まれる月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければよいことが条件です。

つまり、国民年金をしっかり納めていないと、遺族基礎年金の受給条件を満たせません。

3および4の要件については、保険料納付済期間、保険料免除期間および合算対象期間並びに65歳以降の厚生年金保険の被保険者期間を合算した期間が25年以上ある方に限ります。

つまり、遺族厚生年金の受給者も、国民年金と厚生年金を合計25年以上納めていれば、遺族厚生年金に加えて、遺族基礎年金を受給できるようになります(ただ、この場合には中高齢寡婦加算は支給停止となります)。

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遺族厚生年金はいくらもらえる?

計算方法と目安金額の例

遺族厚生年金は、亡くなった人が厚生年金に加入していた期間の報酬額に基づき、報酬比例部分の4分の3を受給できる仕組みです。

計算式の基本は「加入期間×給与水準」で決まり、個人差が大きいのが特徴です。

たとえば、平均月収30万円で勤務年数20年(加入月数240月)の会社員の場合、報酬比例部分の年金額は約80万円前後とされます。

その4分の3である約60万円が遺族厚生年金として支給されるイメージです。

より厳密には、遺族厚生年金の加入属性は短期要件と長期要件に分かれ、短期要件の場合には、「みなし300月計算」をすることによって、加入月数が300月未満の場合には300月として計算されるため、もう少し増えます。

実際には、ボーナスや標準報酬月額の変動、加入期間の長短によって金額が異なるため、正確な受給額を知りたい場合は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認するようにしてみてください。

また、40歳〜65歳未満の妻には「中高齢寡婦加算」が加わるなど、家族の年齢によって支給額が増えるケースもあります。

ただ、18歳未満の子どもがいる場合には「遺族基礎年金」の方が優先して支給され、「中高齢寡婦加算」は支給停止となります。

老齢厚生年金と遺族厚生年金の併給調整

遺族厚生年金を、65歳以降の老齢厚生年金の受給者が受給する場合には、計算がやや複雑になります。

この場合、次の内で多い方の額が支給されます。

● 遺族厚生年金の額
● 遺族厚生年金の3分の2+老齢厚生年金の2分の1(加給年金は除く)

より具体的には、「遺族厚生年金+老齢厚生年金」の額が、上記の額を超える分だけ、遺族厚生年金が支給停止となります(老齢厚生年金は全額支給されます)。

たとえば、配偶者の遺族厚生年金の額が75万円で、本人の老齢厚生年金が100万円の場合で計算してみましょう。

この場合、遺族厚生年金の3分の2=50万円、老齢厚生年金の2分の1=50万円より、合計が100万円となります。

よって、基本年金額は100万円となり、老齢厚生年金は100万円全額支給されますが、遺族厚生年金は支給されません。

やや専門的な話になりますが、注意点としては「老齢厚生年金を受け取っている場合には、遺族厚生年金は支給停止や減額となる場合がある」点を押さえておいてください。

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家族構成・収入状況によって変わる?

遺族年金は「収入」によって減額されるのか?

遺族年金そのものは「非課税」であり、受給者の所得がいくらであっても、原則として遺族年金の額が減額されることはありません。

ただし、収入が多い場合には、併せて受給する可能性がある「児童扶養手当」などの所得制限に影響が出る場合には注意が必要です。

具体的には、実際の年収ベースで見ると、子ども1人の場合には、年収385万円程度で児童扶養手当がもらえなくなる仕組みとなっています。
※出典:こども家庭庁「「児童扶養手当」に関する大切なお知らせ」

また、上述したように、遺族厚生年金と老齢厚生年金を同時に受給する場合には、老齢厚生年金は全額支給されますが、遺族厚生年金は減額または支給停止となる場合があります。

つまり、遺族年金自体は収入によって減らないものの、他の制度や手当との組み合わせによって、結果的に受け取れる総額に影響が出る可能性があるということです。

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遺族年金を受け取るための手続きと注意点

申請に必要な書類や期限とは?

遺族年金を受け取るためには、複数の書類をそろえて所定の窓口で申請する必要があります。

主な必要書類としては、死亡診断書、戸籍謄本、住民票、所得証明書、年金手帳などです。

これらの書類は、故人の状況や受給者の家族構成によって追加提出が求められることもあります。

申請期限にも注意が必要で、遺族年金は原則として「死亡から5年以内」に手続きを行わないと消滅時効が成立し、受給できなくなる場合があります。

できるだけ早めに書類を集め、市区町村役場または年金事務所で相談しながら申請を進めるようにしてください。

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まとめ

遺族年金は、「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2つの制度からなります。

遺族基礎年金は子どもの数、遺族厚生年金は標準報酬月額などで支給額が変わってくるほか、併給調整もある点に注意が必要です。

遺族年金は制度が複雑なため、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認し、より詳しく知りたい場合には社労士やFPなどの専門家に相談してみるようにしてください。

Q&A

Q1 遺族年金はいくらもらえる?
A1 遺族基礎年金だけなら月6万円〜11万円程度、遺族厚生年金は標準報酬月額によって変わってきます。

Q2 遺族年金の額は家族構成や年収で変わる?
A2 遺族基礎年金は子どもの数によって増額となり、遺族厚生年金は標準報酬月額で決まるため年収が高いほど多くなります。なお、遺族年金には所得制限による減額はありませんが、「児童扶養手当」などが所得制限で貰えなくなる場合があり、老齢厚生年金を受給している場合には減額支給や停止となる場合があります。

Q3 遺族年金の注意点は?
A3 遺族基礎年金の受給条件には注意が必要です。国民年金について直近1年間に保険料の未納がないことが条件となっているため、国民年金が未納だと受給できなくなるケースがあります。

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