更新日:2026.3.4
クラウドファンディングの税金はいくら?確定申告時の20万円ルールとは?
クラウドファンディングの税金について気になっており、「クラファンの税金はいくら?」「クラファン売上いくら以上で確定申告が必要?」など疑問に思っていませんか。
クラウドファンディングの税金は、「購入型」「寄付型」「投資型」の3つの型によって異なってきます。
特に、購入型は、事業所得や雑所得として確定申告が必要となり、場合によっては消費税の納付が必要なケースもあるため注意が必要です。
本記事では、「購入型」「寄付型」「投資型」の3つの型による税金の違い、クラファンの税金を安くする方法などについて解説しています。
Contents
クラウドファンディングの3つの「型」で変わる税金

クラウドファンディング3つの型とは?
クラウドファンディングは、目的や資金の集め方によって、「購入型」「寄付型」「投資型」の3つに分かれます。
購入型は、支援者が商品やサービスなどのリターンを受け取る形式で、新商品開発やイベント開催など幅広いプロジェクトに活用されています。
寄付型は、社会貢献や災害支援などを目的とし、原則として金銭的リターンはありません。
投資型は、出資や融資の形で資金を提供し、分配金や利息などのリターンを得る仕組みです。
| 種類 | リターンの内容 | 主な目的 | 金銭的リターン |
|---|---|---|---|
| 購入型 | 商品やサービス | 商品開発、事業資金 | なし(物品等) |
| 寄付型 | 原則なし | 社会貢献、支援 | なし |
| 投資型 | 分配金、利息 | 資産運用、資金調達 | あり |
【早見表】購入型・寄付型・投資型の税金の違い
クラウドファンディングは、仕組みによって税金の扱いが異なります。
購入型は、事業として行っていれば「事業所得」、副業や個人活動であれば「雑所得」に分類されるのが基本です。
寄付型は、原則として対価性がないため、受け取る側には贈与税や一時所得が関係する場合があります。
投資型(融資型)は、資産運用の性質を持ち、受け取る分配金や利息は「雑所得」として課税対象になります。
| 型 | 仕組みの特徴 | 主な税区分(受取側) | 課税ポイント |
|---|---|---|---|
| 購入型 | 商品やサービスの提供 | 事業所得/雑所得 | 利益が出た部分に課税 |
| 寄付型 | 対価なしの支援 | 贈与税/一時所得 | 一定額超で課税対象 |
| 投資型(融資型) | 分配金·利息を受取 | 雑所得 | 分配金に課税 |
【起案者編】集めた資金にかかる税金と所得区分

購入型クラファンは「事業所得」か「雑所得」
購入型クラウドファンディングで集めた資金は、リターンとして商品やサービスを提供する「対価」にあたるため、原則として「売上」として計上します。
継続的に事業として行っている場合は「事業所得」に分類され、売上から必要経費を差し引いた利益に対して課税されます。
一方、本業とは別に単発や副業として行う場合は「雑所得」となるケースが多く、給与所得との損益通算ができない点に注意が必要です。
たとえば赤字が出ても給与所得と相殺できないため、税負担の考え方が異なります。
活動の実態によって所得区分が変わるため、継続性や事業性の有無が判断のポイントになります。
消費税が発生するケースに注意
資金調達者が消費税の課税事業者の場合には、購入型クラウドファンディングで資金調達をした金額には消費税が課税される点には注意が必要です。
例えば、100万円を資金調達した場合、この100万円には内税として消費税90,909円が含まれており、これは預り金であるため納税する必要があります。
2023年10月1日からはインボイス制度も始まっており、国は消費税納税についても目を光らせている状況であるため、有耶無耶にすることはできません。
なお、寄付型クラウドファンディングの場合には、消費税はかかりません。
この違いは、「対価性の有無」にあります。
購入型クラウドファンディングは、商品やサービスの提供という対価を伴う取引であるため消費税の課税対象になります。
一方、寄付型は対価を伴わないため、原則として消費税は課税されません。
なお、支援者が課税事業者でインボイスを受け取った場合には、仕入税額控除の対象になる可能性があります。
消費税については、免税事業者(売上1,000万円以下)の場合は消費税納税義務なし(インボイス登録していない場合)となり、簡易課税制度を選択している場合は計算方法が異なるケースもあります。
より詳しくは、税理士などの専門家に相談するようにしてみてください。
消費税を申告する際には、翌年3月31日までに消費税の確定申告書を提出した上で、同期限内に納付する必要があります。
【投資家編】ソーシャルレンディング等の分配金課税

分配金は「雑所得」扱い!源泉徴収に注意
ソーシャルレンディングなどの投資型クラウドファンディングで得た分配金は、原則として「雑所得」として課税対象になります。
多くの場合、20.42%(所得税および復興特別所得税)が源泉徴収されたうえで振り込まれるため、手取りはあらかじめ差し引かれた金額です。
ただし、最終的な税額は他の所得と合算して計算する「総合課税」が適用されます。
投資で得た所得であっても、株式投資の配当金などに適用される申告分離課税とは異なる仕組みです。
そのため、給与など他の所得が多い人ほど、確定申告で追加納税が生じる可能性がある点に注意が必要です。
日本の所得税は、7段階の累進課税となっています。
| 課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000円 から 1,949,000円まで | 5% | 0円 |
| 1,950,000円 から 3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
| 3,300,000円 から 6,949,000円まで | 20% | 427,500円 |
| 6,950,000円 から 8,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
| 9,000,000円 から 17,999,000円まで | 33% | 1,536,000円 |
| 18,000,000円 から 39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
| 40,000,000円 以上 | 45% | 4,796,000円 |
※出典:国税庁「所得税の税率」
加えて、「所得税率の約10%+均等割」の住民税も発生するため、最高税率は約55%となります。
株式投資の譲渡益や配当金に適用される申告分離課税は20.315%の一律である点を考えると、不利になるケースが少なくありません。
税金を安くするための経費

起案者が「経費」にできるもの・できないもの
クラウドファンディングで資金を集めた起案者は、収益に対応する必要経費を正しく計上することで税負担を抑えられます。
事業を行う上で必要な次のような支出は、全額経費計上が可能です。
● プラットフォームへ支払う手数料
● リターンとなる商品やサービスの原価
● 購入者への配送料
● プロジェクトを周知するための広告費
● プロモーション動画の制作費
● 撮影機材のレンタル代
一方、私的利用と混在する支出には注意が必要で、家事按分や事業との関連性を説明できないものは否認される可能性があります。
領収書や契約書をきちんと保管することが節税の基本となるため、保存期間の7年間は必ず取っておくようにしましょう。
青色申告制度を活用するとできるようになること
継続的にクラウドファンディングを行い事業規模として認められる場合、青色申告制度を活用することで税制上のメリットが大きく広がります。
代表的なのが「青色申告特別控除」で、要件を満たせば最大65万円の控除を受けられ、課税所得を大きく圧縮できます。
さらに、家族に支払った給与を「青色事業専従者給与」として全額必要経費に算入できる点も重要です。
白色申告では制限が多い家族への給与も、青色申告なら実態に即した金額を経費化できます。
帳簿付けなどの事務負担は増えるものの、節税効果を考えると、事業として行う起案者には有力な選択肢といえるでしょう。
青色申告の申請をする場合には、その年の3月15日までもしくは新規開業から2ヶ月以内に、「青色申告承認申請書」を所轄税務署長に提出する必要があります。
確定申告が必要な「20万円」のボーダーライン

会社員でも申告が必要になる「20万円ルール」
会社員が副業としてクラウドファンディングを行う場合、確定申告が必要になるケースがあります。
会社員などの給与所得者は、年末調整で会社が税務処理を行ってくれるため、原則として、確定申告は不要です。
ただ、次のようなケースに該当する場合には、確定申告する必要が出てきます。
● 給与収入が2,000万円を超える場合
● 1ヶ所から給与の支払いを受けている者で、給与所得および退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超える者
● 雑損控除、医療費控除、寄附金控除の適用を受けて還付申告したい場合
● 住宅ローン控除の適用を受ける最初の年(2年目以降は年末調整される)
ここで注意すべきなのが「20万円ルール」です。
給与所得以外の所得、つまりクラファンの利益から必要経費を差し引いた所得金額が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要になります。
逆に、20万円以下であれば所得税の確定申告は不要とされますが、ここで安心してはいけません。
住民税については別扱いとなり、金額の大小にかかわらず住民税の申告が必要となります。
申告を怠ると後から追徴されるリスクもあるため、「20万円以下=完全に申告不要」と誤解しないようにしましょう。
まとめ
クラウドファンディングの税金は、「購入型」「寄付型」「投資型」の3つの型によって異なります。
購入型は、事業所得や雑所得として確定申告が必要となり、場合によっては消費税の納付が必要なケースもあるため注意が必要です。
寄付型は、受け取る側に贈与税や一時所得が関係する場合があります。
投資型(融資型)で受け取った分配金や利息は、雑所得として課税対象になります。
Q&A
Q1 クラウドファンディングの税金はどうなる?
A1 「購入型」「寄付型」「投資型」の3つの型によって異なります。
Q2 クラウドファンディングは確定申告が必要?
A2 クラファンの利益から必要経費を差し引いた所得金額が年間20万円を超えた場合には、確定申告が必要になります。
Q3 クラウドファンディングの税金を安くする方法は?
A3 青色申告制度を活用して、経費に算入する方法が有効です。






