更新日:2025.8.13
三大疾病保険は必要?入るならいつがベストか
三大疾病保険を検討しているものの、「三大疾病保険って必要?」「三大疾病保険に入るならいつがベスト?」など、お困りの方もいるのではないでしょうか。
三大疾病保険は、がん・心筋梗塞・脳卒中の三大疾病に備えられる保険で、医療費はもちろん生活費への保障も目的としたものです。
ただ、三大疾病保険は保険料が高めに設定されている場合が多く、支払いされた時点で契約が消滅する商品が多いため再発に備えられない点などには注意が必要です。
本記事では、三大疾病保険の特徴、三大疾病保険に入る人が増えている背景、三大疾病保険のデメリット、三大疾病保険の加入時期について解説しています。
Contents
三大疾病保険とは?

三大疾病保険はどんなときに給付されるのか?
三大疾病保険(特定疾病保障保険)は、がん(悪性新生物)、急性心筋梗塞、脳卒中の三大疾病に備えるための保険です。
● がん(悪性新生物): 細胞が異常増殖する病気で、身体のさまざまな部位に発生します。初期は無症状のことも多く、発見が遅れると進行するケースも。日本人の2人に1人が罹患するといわれています。
● 急性心筋梗塞:心臓の血管が詰まり、心筋へ酸素が届かなくなることで心臓の一部が壊死する病気です。突然死の原因にもなり、重症化すれば長期の治療やリハビリが必要となります。
● 脳卒中:脳出血や脳梗塞、くも膜下出血など、脳の血管が詰まる、もしくは破れることで脳の一部に障害が起こる病気です。言語障害や半身麻痺などの後遺症が残ることも多く、発症後の生活支援が必要になることがあります。
三大疾病保険は、三大疾患にかかった場合、診断確定や一定の治療条件を満たすことで、まとまった一時金を受け取れます。
特に、「診断一時金型」の保険では、入院日数や通院の有無にかかわらず、所定の疾病と診断されるとすぐに保険金が支払われる仕組みとなっています。
治療費に充てられるのはもちろん、入院中の収入減少や通院費、家族の交通費など幅広い使途に対応できるのがメリットです。
また、三大疾病以外の原因で死亡や高度障害になった場合にも、死亡保険金や高度障害保険金が支払われる契約となっていることが大半です。
なお、三大疾病保険の保険金が支払われると、その時点で契約が消滅します。
三大疾病保険と医療保険・生命保険の違い
三大疾病保険と医療保険・生命保険の違いは、次の通りです。
| 三大疾病保険 | 医療保険 | 生命保険 | |
|---|---|---|---|
| 主な保障内容 | がん・心筋梗塞・脳卒中などに対する一時金の給付 | 入院・手術などに対する給付金 | 死亡・高度障害時の保険金 |
| 給付タイミング | 診断確定や一定条件を満たしたとき | 入院・通院・手術時 | 被保険者が死亡または高度障害になったとき |
| 保険金の使い道 | 治療費、生活費、収入補填など自由に使える | 医療費の補填が主 | 遺族の生活費・葬儀代など |
| 保険料の傾向 | 医療保険よりやや高め | 比較的リーズナブル | 年齢・保障額に応じて幅がある |
| 給付回数 | 1回限りが多い(継続保障型もあり) | 入院・通院の都度 | 原則1回 |
なぜ三大疾病に備える人が増えているのか

三大疾病の発症率はどのくらいあるのか?
三大疾病保険の加入者が増えている背景には、日本人の健康リスクの実態があります。
厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、日本人の死亡原因トップ5は次のようになっています。
| 順位 | 死因 | 割合 |
|---|---|---|
| 1 | 悪性新生物<腫瘍> | 23.9% |
| 2 | 心疾患(高血圧性を除く) | 14.1% |
| 3 | 老衰 | 12.9% |
| 4 | 脳血管疾患 | 6.4% |
| 5 | 肺炎 | 5.0% |
三大疾病「がん」「心疾患」「脳血管疾患」を合わせると44.4%となり、日本人の死亡原因の5割弱を占めていることが分かります。
特に、「がん」は、生涯で2人に1人がかかるとされ、誰もが発症リスクを抱えている病気です。
ただ、近年は医療技術の進歩により、これらの病気にかかっても長く生きられるようにもなってきました。
治療費や生活費をどうカバーするかという点で、入院日数だけでは保障されない医療保険では不十分と感じる人が増え、一時金で柔軟に対応できる三大疾病保険のニーズが高まっていると言えます。
治療期間の長期化に備えられる
三大疾病は、治療期間が長期化しやすくなっています。
厚生労働省の「令和4年(2023)患者調査の概況」によると、三大疾病の平均在院日数は、がん(悪性新生物)が14.4日、心疾患が18.3日、脳血管疾患が68.9日となっています
がん治療では、手術だけでなく、放射線治療や抗がん剤治療などが継続して行われるケースも多く、数年単位での通院が必要になることも少なくありません。
また、心筋梗塞や脳卒中などは急性期を脱した後も、リハビリや再発予防のための長期的な治療や生活管理が求められます。
治療の長期化により、医療費がかさむだけでなく、通院や療養のために仕事をセーブせざるを得ない人も増えています。
収入減少の備えになる
三大疾病保険は、収入補填という側面からも注目されることが増えています。
三大疾病は、命に関わるだけでなく、その後の生活や働き方にも大きな影響を与える病気です。
長期の療養や再発リスクによって、フルタイムでの勤務が難しくなったり、場合によっては退職を余儀なくされることもあります。
その結果、医療費に加え、収入の減少による家計の悪化も大きな問題になります。
三大疾病保険は、診断確定時にまとまった一時金を受け取れるのが一般的で、この給付金を生活費や住宅ローンの支払いに充てることで、収入減少による不安を軽減可能です。
三大疾病保険に加入するデメリット

デメリットや注意点には何があるのか?
三大疾病保険には、加入前に把握しておくべき注意点やデメリットもあります。
まず、三大疾病保険は、一般的に、一度給付金を受け取ると保障が終了する仕組みになっています。
つまり、一度がんや心筋梗塞で給付を受けた後に、再発や別の三大疾病を発症しても、保障が続かないケースが多いということです。
また、三大疾病保険は、医療保険に比べて保険料が高めに設定されている傾向があります。
保障の範囲が広い反面、保険料負担が家計に重くのしかかる可能性もあるため、契約前に月々の支出との比較検討が必要です。
若いときに加入すれば保険料は安く抑えられますが、そもそも若い方は三大疾病を発症する確率が非常に小さい点には考慮する必要があります。
また、日本では医療費が高額になっても「高額療養費制度」があるため、医療費そのものにはそこまで備える必要性は高くありません。
加入するタイミングと選び方のポイント

いつ加入するのがベストなのか?
三大疾病保険への加入を検討するうえで重要なのは、「健康なうちに備える」ことです。
多くの保険商品では、加入時の健康状態が審査の対象となり、持病があると加入できなかったり、条件付きでの契約になることがあります。
特に40代以降になると、健康診断で異常が見つかるケースが増え、保険加入が難しくなるリスクも高まります。
そのため、40代前後の「まだ健康で、収入も安定している時期」に加入を検討するのがベストタイミングの一つです。
また、子どもの教育費や住宅ローンなど支出の多い世代にとっては、いざというときの備えとして早めの加入が家計のリスクヘッジになります。
保険会社や商品を比較する際に見るべき点は?
三大疾病保険を選ぶ際には、給付条件や保障内容の違いを確認することが大切です。
まず注目すべきは「給付条件」で、「がんの診断だけで支給されるのか?」「一定期間の入院が必要なのか?」といった違いがあります。
また、保障対象となる病気の定義や、再発時の「複数回給付」があるかどうかもポイントです。
さらに、保障が一定期間で終わる「更新型」か、保険料が一定で保障が続く「終身型」かも判断材料になります。
単純に保険料だけで選ばず、家族構成や収入状況、ライフプランに合わせた保障内容を優先しましょう。
複数社の保険を公式サイトやパンフレットで比較検討し、複数社の見積もりを取るのも有効です。
三大疾病保険のチェックリスト
三大疾病保険を選ぶ際に確認すべきポイントを一覧にしたチェックリスト表です。商品や保険会社を比較する際に活用してみてください。
| チェック項目 | 確認内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 給付条件 | 診断確定だけで支給か、入院・治療条件が必要か | 「がんと診断された時点で支給」など、給付のハードルが低いほど安心 |
| 対象疾患の範囲 | がん・心筋梗塞・脳卒中のみか、他の重病も対象か | 「七大疾病」や「生活習慣病拡張型」なども選択肢に |
| 給付回数 | 一度限り or 複数回給付あり | 再発リスクを考慮するなら複数回給付型が安心 |
| 給付金額 | 受け取れる一時金の金額は適正か | 医療費+生活費に備える金額設定を目安に |
| 支払期間と保険期間 | 終身型か、一定期間で満了する更新型か | 長期的に保障を望むなら終身型がおすすめ |
| 特約の有無 | がん治療費特約・先進医療特約などの追加保障 | 保障の拡張性も比較ポイントになる |
| 保険料 | 毎月の保険料は家計に無理のない水準か | 年齢や性別で変動。終身型は初期保険料が高めになる傾向あり |
| 健康告知の基準 | 加入時の健康状態に対する審査の厳しさ | 持病がある場合は緩和型の有無も確認を |
まとめ
三大疾病保険では、がん・心筋梗塞・脳卒中になった場合の医療費・生活費に備えられますが、保険料が高いなどのデメリットには注意が必要です。
三大疾病保険に加入するのは、40代前後の「まだ健康で、収入も安定している時期」がベストタイミングの一つとして考えられます。
Q&A
Q1 三大疾病保険とは?
A1 三大疾病(がん・心筋梗塞・脳卒中)に備えられる保険です。診断時点で保険料が支払われるなど、治療費だけでなく、生活費の保障も大きなメリットです。
Q2 三大疾病保険のデメリットは?
A2 保険料が高めに設定されていることが多くなっています。また、多くの商品では保険料の支払いとともに契約消滅となるため、再発に備えられない点にも注意が必要です。
Q3 三大疾病保険に入るならいつがベスト?
A3 40代前後の「まだ健康で、収入も安定している時期」がベストタイミングの一つとして考えられます。









