更新日:2025.6.10

不動産投資の税金対策は?知らないと損する節税戦略

不動産投資の税金対策は?知らないと損する節税戦略

不動産投資を始める際、収益だけでなく税金対策も非常に重要です。税金の知識は手元に残るキャッシュフローに大きく影響します。
この記事では、不動産投資にかかる税金の基本から具体的な節税戦略、法人化や相続対策まで、初心者にも分かりやすく解説します。賢く税金と付き合い、不動産投資の成功を目指しましょう。

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不動産投資における税金の基本


まず、不動産投資でどのような税金が関わるか、基本を押さえましょう。

不動産投資でかかる主な税金の種類と計算方法とは?

不動産投資で得た所得や不動産の所有には、いくつかの税金が課されます。

● 所得税・住民税・固定資産税の概要

主な税金は所得税、住民税、固定資産税です。
・所得税は、不動産所得(家賃収入などから経費を引いたもの)に課される国税で、所得が多いほど税率が上がる累進課税です。
・住民税は、不動産所得に課される地方税で、税率は所得に対し一律約10%が基本です。
・固定資産税は、毎年1月1日時点の土地や建物の所有者に課される地方税です。固定資産税評価額に標準税率1.4%を乗じて計算されます。都市計画区域内では都市計画税(上限0.3%)も加わることがあります。

これらの税金は不動産投資を続ける限り関わります。

● 不動産所得の計算方法と確定申告の基本的な流れ

不動産所得は「総収入金額-必要経費」で算出されます。
総収入金額には家賃収入、礼金、更新料などが含まれます。必要経費には固定資産税、損害保険料、減価償却費、修繕費、管理費、借入金の利子などが該当します。
不動産所得があれば、原則翌年2月16日から3月15日に確定申告が必要です。確定申告は1年間の所得と税額を計算し、税務署に申告・納税する手続きです。国税庁のウェブサイト「e-Tax」で電子申告も可能です。

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不動産投資の具体的な税金シミュレーション


投資前や物件追加時には、税額のシミュレーションが重要です。

不動産投資の税金シミュレーションで押さえるべきポイントは?

● 収入・経費・ローン控除を考慮した実質的な税負担の算出法

実質的な税負担は、年間の家賃収入から空室リスクや運営費を引いた実質収入を把握し、そこから必要経費を引いて不動産所得を計算します。
この不動産所得と他の所得を合算した総所得金額から各種所得控除を引いた課税所得金額に所得税率を乗じます。住民税も同様です。
住宅ローン控除は基本的に投資用物件には適用されません。

● 物件価格帯別の税金負担率の比較と投資判断

物件価格が高いと固定資産税などは高くなる傾向があります。家賃収入が増えれば所得税や住民税の負担も増えます。
重要なのは、表面利回りだけでなく、税金や経費を引いた実質利回りやキャッシュフローを比較することです。価格が低い物件でもコストがかさめば手残りが減ることもあります。逆に価格が高くても、安定収入と効果的な税金対策で十分な利益を確保できる場合もあります。
物件価格だけでなく、立地、築年数、管理状態、自身の所得状況や投資戦略を総合的に考慮して判断が必要です。

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不動産投資の主要な税金対策


不動産投資で収益を上げるには税金対策が不可欠です。代表的な対策を見ていきましょう。

青色申告と白色申告、不動産投資家はどちらを選ぶべきか?

確定申告には青色申告と白色申告があり、選択で節税効果が大きく変わります。

● 青色申告の特別控除と帳簿付けの要件

青色申告の最大のメリットは青色申告特別控除です。
事業的規模(貸家5棟、アパート等10室以上)で不動産貸付を行い、正規の簿記で記帳し貸借対照表と損益計算書を添付するなどの要件を満たせば、最高65万円(電子申告の場合)または55万円の特別控除が受けられます。

事業的規模でなくても簡易な帳簿で最高10万円の控除があります。
青色申告には事前に「所得税の青色申告承認申請書」の提出が必要です。帳簿付けは複式簿記が原則で手間はかかりますが、会計ソフトで対応可能です。

● 申告方法による節税効果の数値比較

青色申告と白色申告の節税効果を比較します。

項目 青色申告(65万円控除) 青色申告(10万円控除) 白色申告
不動産所得 300万円 300万円 300万円
青色申告特別控除 65万円 10万円 0円
課税される所得 235万円 290万円 300万円

仮に所得税率20%、住民税率10%とすると、65万円控除の場合、白色申告より最大約19万5,000円(65万円×30%)節税できます。手間を考慮しても青色申告のメリットは大きいです。

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所得税の節税テクニック


所得税は累進課税なので、課税所得を抑えることが節税に繋がります。

不動産投資による所得税の節税はどこまで可能か?

不動産投資の所得税節税は主に経費計上と損益通算で生まれます。特に減価償却費は現金の支出を伴わない経費のため、帳簿上赤字でもキャッシュフローがプラスになることもあります。
ただし、節税目的のみの不適切な経費計上や過度なスキームは税務署から否認されるリスクがあります。法律の範囲内で適切に経費計上し、控除を活用することが重要です。節税の範囲は個々の状況や物件特性で異なります。

● 所得分散と損益通算を活用した節税スキーム

所得分散は所得を複数人に分け、一人当たりの所得を低く抑え税負担を軽減する方法です。不動産を家族と共同所有したり、法人を設立し役員報酬として家族に給与を支払う方法があります。
損益通算は不動産所得の赤字を給与所得など他の黒字所得と相殺できる制度です。総所得金額を圧縮し所得税や住民税を軽減できます。
不動産投資初期は経費が多く赤字になりやすいため、損益通算のメリットを享受しやすいです。
ただし土地取得の借入金利子など一部対象外のものもあります。

● 専従者給与と家族間贈与の活用法と注意点

生計を同一にする親族が不動産管理業務に従事する場合、青色申告者は「青色事業専従者給与」、白色申告者は「事業専従者控除」として給与や一定額を経費計上できます。
所得を家族に分散し世帯全体の税負担を軽減できます。ただし業務実態や給与額の妥当性が求められ、不相当に高額な場合は否認される可能性があります。

家族間贈与は相続税対策に有効です。年間110万円までの暦年贈与は贈与税がかかりません。この範囲で現金を贈与し、家族が不動産取得や繰り上げ返済に充てる方法があります。ただし連年贈与とみなされるリスクもあるため贈与契約書作成など注意が必要です。

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減価償却を活用した実践的な節税戦略とは?

減価償却は不動産投資節税の鍵です。

● 建物と設備の区分による減価償却の最適化

不動産取得価額のうち建物や設備は時の経過で価値が減少し、その減少分を毎年の経費として計上するのが減価償却です。土地は対象外です。
減価償却費計算時、建物本体と建物附属設備(給排水設備など)を分け、異なる耐用年数で計算可能です。
設備は建物より耐用年数が短いため、設備部分を区分し短い耐用年数で償却すると投資初期の減価償却費を大きく計上し節税効果を高められます。売買契約書に価額の明記がない場合は合理的に按分します。

● 税務調査にも耐えうる適正な減価償却の適用方法

減価償却費は節税効果が高く税務調査でチェックされやすい項目です。適正な減価償却には以下に注意が必要です。

・取得価額の正確な把握(購入代金、仲介手数料、登記費用などを含めます)
・法定耐用年数の適切な適用(建物の構造や用途、設備の種類で異なります)
・中古資産取得時の耐用年数の見積もり(簡便法や実態に即した見積もり法があります)
・減価償却の計算方法の選択(建物は原則定額法です)

税務調査で指摘を受けないため、ルールを正しく理解し根拠資料を保管することが不可欠です。不安な場合は税理士に相談しましょう。

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法人化と相続対策


不動産投資規模が大きくなった場合や将来の相続を見据える場合、法人化も有効な選択肢です。

不動産投資の法人化は税金面でどのようなメリットがあるのか?

個人か法人かで税金の扱いや節税の幅が異なります。

● 個人と法人の税率比較と収益規模別の判断基準

個人の所得税は累進課税(最大45%)ですが、法人税は所得金額に応じた税率区分があり、個人より低い場合があります。課税所得が一定額(例800万円)を超えると法人の方が税率的に有利になることがあります。

区分 所得税(個人) 法人税(法人、中小企業の場合)
所得800万円以下 5%~23%(住民税と合わせ15%~33%) 年800万円以下の部分約22%~24%程度
所得800万円超 23%~45%(住民税と合わせ33%~55%) 年800万円超の部分約33%~34%程度

※上記は目安で、各種控除や事業税等で変動します。

法人化検討の収益規模目安は、不動産所得が800万円から1,000万円超からと言われます。ただし法人設立・維持費用、社会保険料負担も考慮し総合的なシミュレーションが重要です。

● 法人化の際の注意点と二重課税への対応策

法人化には注意点もあります。法人の利益を個人に移す際、役員報酬なら給与所得課税、配当なら配当課税が生じ、法人税課税後の利益にさらに個人で所得税が課される「二重課税」の可能性があります。

二重課税を避けるには役員報酬額の適切な設定や経費の有効活用が必要です。法人設立費用や税理士費用もかかります。赤字でも法人住民税の均等割が発生するなど個人事業主と異なるコストも考慮が必要です。
法人化は節税効果が期待できる一方、手続き煩雑化や社会保険加入義務もあります。自身の状況や将来展望に合わせ慎重に検討しましょう。

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まとめ

不動産投資の税金対策は複雑に感じますが、基本知識を身につけ計画的に実行すれば手残りを大きく改善できます。青色申告、経費計上、減価償却最適化、所得規模に応じた法人化検討など、取り組むべきことは多岐にわたります。

この記事が皆さんの税金戦略の一助となれば幸いです。不明な点や判断に迷う場合は専門家に相談し最適な方法を見つけましょう。

Q&A

Q1.不動産投資で赤字が出た場合、給与所得と損益通算できると聞きましたが、具体的にどのような仕組みなのでしょうか?
A1.はい、不動産所得の赤字は、給与所得など他の所得と相殺できます。
これを損益通算といいます。例えば、年間の給与所得が600万円あり、不動産所得がマイナス100万円だった場合、損益通算によりその年の所得は500万円として計算されます。
結果として、所得税や住民税の負担を軽減できる可能性があります。ただし、土地を取得するための借入金の利子など、一部損益通算の対象とならない費用もあるため注意が必要です。

Q2.青色申告をしたいのですが、帳簿付けが難しそうで不安です。何か良い方法はありますか?
A2.青色申告の複式簿記は、確かに初めての方には難しく感じるかもしれません。
しかし、最近では初心者でも比較的簡単に扱える会計ソフトが多く販売されています。これらのソフトを利用すれば、日々の取引を入力するだけで、必要な帳簿や決算書類を自動で作成してくれるものもあります。
また、税理士に記帳代行や申告業務を依頼することも可能です。費用はかかりますが、専門家のアドバイスを受けながら正確な申告ができるというメリットがあります。

Q3.不動産投資の法人化を検討しています。どのくらいの所得になったら法人化を考えるべきでしょうか?また、法人化のデメリットも教えてください。
A3.一般的に、不動産所得が年間800万円から1,000万円を超えるあたりから、個人の所得税率よりも法人税率の方が低くなる可能性があり、法人化を検討する一つの目安とされています。
ただし、これはあくまで目安であり、個々の状況によって異なります。

法人化のデメリットとしては、設立費用や維持費用(税理士費用、社会保険料など)がかかること、赤字でも法人住民税の均等割が発生すること、会計処理や事務手続きが個人事業主よりも複雑になることなどが挙げられます。
また、法人の利益を個人に移す際に二重課税の問題が生じる可能性もあります。メリットとデメリットを総合的に比較し、専門家にも相談しながら慎重に判断することが重要です。

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