更新日:2025.1.28
ファイナンシャルプランナーへの投資相談の進め方と注意点

投資を考えている人の場合、専門家への相談も考えるべきです。投資はリターンを期待できますが、金額によっては大きな損失を得る可能性もあるなど、リスクも大きいからです。
投資についてはいろいろな専門家に相談できますが、その中でもファイナンシャルプランナーがおすすめです。
お金の専門家であるため、適切なアドバイスをしてくれる点で大きく期待できます。
しかし、ファイナンシャルプランナーへの投資の相談は進め方と注意点も把握しておくべきです。今回はその内容について徹底紹介しましょう。
Contents
ファイナンシャルプランナーへ投資相談するべき3つの理由
ファイナンシャルプランナーは、家計や保険、資産運用などお金に関する専門知識を得ています。
そのため、投資を考えている方は前向きに検討してみるのがおすすめです。3つの理由があるので、それぞれ紹介します。
FP無料相談で資産形成の注意点がわかる
ファイナンシャルプランナーは、無料相談を受け付けているところもあるため、必ずお金を支払うわけではありません。
FPによる無料相談は相手に保険や資産商品の提案をして、契約が成立すれば金融機関から手数料として報酬を受け取る仕組みになっています。
そのため、投資を考えている方は、余計な費用を支払わず投資について専門的なアドバイスを受けられます。
商品を提案されると考えると「押し付けられるのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、遠慮なく断っても問題ありません。
無料相談と言っても、専門家から提供される商品はメリットやデメリットを聞くこともでき、資産形成での注意点も教えてもらえるので、様々な視点から考えられます。
仮に断ったとしても費用を取られることはないので、専門的な知識を無料で教えてもらうという点で活用するのがおすすめです。
投資初心者のための金融商品選びのコツがわかる
ファイナンシャルプランナーに相談するなら、金融商品選びのコツを把握できます。
資産運用における金融商品は例えば、NISAや iDeCo、小規模事業共済、投資信託、不動産投資など、いろいろあります。
それぞれの運用方法は、どれも利点とリスクがあるため、自分の資産状況や将来設計などを踏まえて慎重に選ばなくてはいけません。専門的な分野もあるので、自分で調査してもイマイチ理解できないでしょう。
その点、ファイナンシャルプランナーに相談すると、専門的な部分も丁寧に説明してくれるため、それぞれの運用方法についてしっかり把握できます。さらに、自分の状況に応じて金融商品を提案してくれるため、納得して選択できます。
初心者でもコツが分かれば、商品選びで後悔することも無く、計画的な資産運用ができるはずです。
家計の見直しで実現する効率的な資産運用法がわかる
ファイナンシャルプランナーは資産運用する相手に、今の状況の改善についてもアドバイスしてくれます。
投資するときは今の資産状況を正確に把握するだけで無く、マイホームや老後資金などの観点からも商品を選ぶのが重要です。
そのため、家計をしっかり確認して投資計画をすべきですが、自分の知識だけでは打開策が見つからない場合もあるでしょう。
ファイナンシャルプランナーに相談すると、現状の家計分析を行い、将来的なマイホームや老後資金の面も含めて、どれほどのお金を投資に利用できるか、具体的に提案してくれます。
そのため、自分では難しそうに思えた投資方法も実現できる可能性があり、リスクを抑えた運用が行える期待も持てます。
効率的な資産運用の方法を教えてもらう点で、相談してみるのが良いです。
失敗しない資産運用のためのFPの選び方完全ガイド
FPを選ぶときは実績や資格、費用の部分を見ましょう。投資をする点でファイナンシャルプランナーに相談するのは良い方法ですが、どこを利用すべきなのかポイントを把握しておくのは大事です。
ファイナンシャルプランナーにもいろいろな特徴があるので、自分の用途に合っているのかチェックしないと、適切なアドバイスにならない可能性もあります。失敗しないためにどうFPを選ぶべきなのか次の点を確認してください。
金融資格と経験年数から見る優秀なプランナーの特徴
優秀なプランナーはグレードの高い金融資格を持っており、経験年数も豊富である点です。
まず、FPと名乗るためにはファイナンシャルプランナー技能士という国家資格が必要です。そのため、事務所の広告やホームページにアクセスして資格を取得していることが掲載されているのか確認してください。
そして、FPは1〜3級まであり、それぞれグレードが違います。3級は比較的簡単に取得できるレベルであり、2級、1級は実務経験や認定研修など条件が揃っていないと受験すらできません。そのため、1、2級の資格を持っているプランナーであれば、より専門的な知識を得ている点で信頼できるでしょう。
また、経験年数が長いほど、説明も分かりやすく、適切なアドバイスをしてもらえます。そのため、ホームページなどで、プランナーの経験年数なども確認して、相談先を決めるようにしてください。
FP相談の料金体系と費用相場
一般的な相場 | 1時間5,000円〜10,000円 |
紹介や金融機関と提携している場合 | 相談は無料 |
資料作成などの事務処理がある場合 | 40,000円〜 |
ファイナンシャルプランナーを選ぶときは、料金体系と相場の金額なのかも確認しておくべきです。FPの相談料金は専門家によって異なるので、全てが一律ではありません。
上記でも紹介したように、金融機関と提携している場合、相談料を無料にしているところもあれば、1時間などの単位で金額を設定しているケースもあります。中には相談は無料で行えても、資料作成は別途費用として設定している場合もあるため、自分の用途によって選ぶ必要があります。
相談費用の相場料金は5,000円〜2万円ほどになっていますが、資料作成も依頼すると、追加で請求される場合もあるため、事前に確認しておくのが大事です。自分の家計や投資資金から、費用負担も踏まえて選択してください。
運用実績から見るFPの本当の実力
ファイナンシャルプランナーの選択では、運用実績もチェックしておくのが大事です。FPでも実績という点を比較すると、それぞれ得意分野が異なる場合もあります。例えば、あるFPの事務所では、保険の見直しや住宅ローンなどで実績数が多くても、資産運用の件数は少ないかもしれません。
そうなると、資産運用についての実績が少ないので、適切なアドバイスや改善点などで内容が乏しく、予想した成果を得られない場合もあるでしょう。また、FPによっては個人と企業の資産運用の実績が異なり、同じ投資でも得意分野が違う場合もあります。
そのため、投資や資産運用の点で実績数を確認し、利用者の評価も掲載されているなら内容を見ておくのもおすすめです。実際の利用者の声はFPの説明や態度など細かい部分まで把握する点で役立つため、より自分に合った相談になるのか判断できます。
お金の専門は範囲が広いため、実績の確認は選び方を失敗しないためにも大きなポイントです。
他の専門家ネットワークの有無
ファイナンシャルプランナーへの相談をするときは、どのようなネットワークを持っているのかもチェックすべきです。資産運用の相談は範囲が広く、長期的になりやすいため、分野において専門的な知識が必要になる場合が多いです。
例えば、不動産投資だと、物件に関する知識を持っている専門家が必要であり、資産運用で確定申告するときは複雑になる場合もあるため、税理士が必要になるケースもあります。
それぞれ個別で相談するとなると、手続きや選択で大変になりますが、FPがそれぞれのネットワークを持っていると、スムーズに紹介してもらえるため、面倒な手間を削減できます。
また、いろいろな専門家と提携している点は、FPの規模も広く、信頼性にもつながるため、どこまでのネットワークがあるのか確認しておきましょう。
投資初心者向けファイナンシャルプランニングの基礎知識
ファイナンシャルプランナーへの選び方だけで無く、自分でも投資に向けて基礎知識を得ておくのは大事です。全て任せっきりだと、FPからアドバイスをもらったときに正しく判断できない場合もあります。
どのような知識を得ておくのが大事なのか、ポイントについて紹介しましょう。
投資の目標設定の決め方
まずは、資産運用する点で目標設定を決めるのが大事です。曖昧な計画や行き当たりばったりの方法だと、損失を被る可能性が高く、投資によるリターンを得られません。
目標の決め方としては、まず年数と金額を設定してください。例えば「20年で1,000万円のリターンを得たい」と考えているなら、どんな運用方法、また資金を投入すべきなのか目安を立てやすくなります。
投資するときに損失が出たときも、期間で考えているため慌てることなく、どう改善していけるか、ファイナンシャルプランナーと相談して適切な判断もできます。目的と手段が一致していないと、投資は上手くいかないため、まずは自分の現段階の家計や、結婚、進学など将来的な出費も考慮して目標設定してください。
NISAとiDeCoを組み合わせた資産形成戦略
NISAとiDeCoの資産形成は老後資金の運用をする点でメリットがあります。新NISAは非課税投資制度であり、年間360万円まで運用できます。
株式や投資信託、EFTやリートなど幅広い分野で投資に活用できます。iDeCoは将来の老後資金を効率よく積み立てるための制度です。
加入すれば、毎月掛け金を積み立てて、選んだ金融商品で運用していくことができ、住民税や所得税の軽減措置も受けられます。この2つの制度は別個で運用もできますが、併用して活用もできます。例えば、新NISAで月2〜5万円ほど株式で投資をして、中長期の収益を目指しつつ、月1〜2万円をiDeCoで積み立てして老後資金として運用が可能です。
もちろん、それぞれの制度に投資したからと言って、実際にどれほどの収益が出るかは分からない部分もあります。ただ、資産形成の戦略として悪くはない方法なので、将来的に貯めたい金額目標などを定めてファイナンシャルプランナーに相談すると、スムーズに話を進められるでしょう。
生活スタイルを考慮した長期運用プランの作り方
投資をするときは、自分の生活スタイルに合わせて長期運用で考えるのがおすすめです。まず投資資金は自分の今の生活に支障が出ない程度の金額で運用するのがポイントです。
生活費を削ってまで投資に注ぎ込むと今の生活スタイルを維持することができず、苦しくなってしまいます。また、長期運用の場合は一度契約すると、途中で解約ができなくなります。金額の変更は行えますが、最低基金が設定されている場合もあるため、生活費とのバランスを考えていないと後悔するでしょう。
そのため、最初の場合は少ない金額から始めるのがおすすめです。資金面でゆとりが出てきたときに金額を上げるなら、切羽詰まった状況になるのは回避できるため、考慮してください。
独立系ファイナンシャルプランナーによる資産運用の特徴
独立系ファイナンシャルプランナーは中立的な立場で顧客に金融商品のアドバイスをしてくれます。
資産運用する際に、独立系のファイナンシャルプランナーに相談する方もいるはずですが、相談するときに、どのような特徴を把握しておくべきなのか解説します。
中立的な立場で選ぶ最適な投資商品の種類
独立系は上記でも紹介しましたが、特定の金融機関に所属していないため、資産運用に関わる全ての商品を中立的な立場でアドバイスしてくれます。
他の金融アドバイザーの場合、銀行や証券会社に所属しているなら、提携先の商品について勧めるケースが多いです。
そのため、他の方法については知識やアドバイスする内容が乏しいため、選択肢が限定的になるケースも多いですが、独立系は縛りがないので、顧客の利益を最優先にしてくれます。
偏見を持っていないので、自分の気になる資産運用について相談があったときも、状況を確認してリスクと利点について説明してくれるでしょう。将来性の高い投資商品について専門的に知りたいなら、独立系は魅力的と言えます。
運用目的別のポートフォリオ設計方法
独立系のファイナンシャルプランナーは、運用別のポートフォリオについて設計してくれます。独立系は金融機関に縛られていないためノルマがありません。そのため、投資信託や不動産投資、NISAなど、それぞれの運用でどれほどの収益を得られるのか忖度なしに分析してくれます。
また、老後資金や将来の貯蓄など、目的別に資産形成プランを提案してくれるため、自分に合った方法を見つけやすく、ポートフォリオによって論理的に解説してくれるため、納得もできます。自分の運用に応じた適切なポートフォリオを設計して、良い選択をしたい方は独立系を選ぶのがおすすめです。
市場変動に応じた投資方針の見直しポイント
独立系は市場の状況に応じて投資の方針についても適切に改善してくれます。金融機関と提携しているファイナンシャルプランナーは、市場の状況が変わっても、その商品に固執してしまう場合があります。もちろん、適切なサポートをしてくれますが、縛りがあるため他の方法について視野が狭くなるリスクも否定できません。
その点、独立系は市場のトレンドや経済状況の動向によって、投資すべき商品の見直しや、金額の調整などに素早く改善してくれる期待を持てます。投資は金額が大きいほど早めに改善しなくては損失が大きく膨らむ可能性が高いです。見直しを適切に素早く行動してくれるのを重視するなら、所属しない独立系がいいでしょう。
一貫したサポートを受けられる
独立系の場合は担当者の移動がないので、一貫して同じサポートを受けられます。企業系などの場合は、人事異動などにより自分の担当者が変更になるケースもあるため、状況によっては相性が合わなくなって相談なども難しくなる可能性があります。
一方、独立系は個人で経営しているケースもあり、人の異動もないことから、常に同じ担当者で改善点やアドバイスなどを受けることが可能です。もちろん、担当者が辞めるなど、例外もありますが、一貫したサポートを受けられる可能性が高いのは独立FPと認識しておきましょう。
資産形成を成功に導くFP相談の活用ポイント
FP相談の活用ポイントは将来的な資金計画を立てることです。しっかり資産形成を成功させるためには、相談のポイントを把握しておくべきなので、どのようにすれば、得たアドバイスを最大限に活用できるのか内容を紹介しましょう。
長期投資における効果的な資金計画の立て方
ファイナンシャルプランナーに相談する点で、押さえておきたいポイントは長期投資における効果的な資金計画です。資産運用をするなら20〜30年と長期的な視点でお金を増やすのが基本です。自分の目標金額に合わせて投資方法と年数を設定しますが、自分の生活における出費とのバランスも考慮しなくてはいけません。
投資においてリスクは付きものですが、できるだけ抑えるためにも資金計画の点でFPに具体的に質問してアドバイスしてもらうように心がけましょう。例えば、家計簿や自分の総収入、また負債リストや資産など、それぞれの情報をしっかり提供することです。
不動産、預金、株式などの資産、住宅ローンの返済や毎月の家庭の出費、カードローンなどは資金計画を立てる上で重要な情報です。収入と支出においては隠さずに、しっかり伝えるようにしてください。
リスク分散と運用状況の確認ポイント
資産運用をする点で大事になるのが、リスク分散と定期的な状況確認です。まず、投資は市場や経済の状況に左右されるため、どんな方法でも元本が割れてしまうリスクがあります。
もし、投資金額よりも下回る結果になってしまうと、資産が減少することになるため、いろいろな投資に資金を分散させてリスクを抑えるのが大事です。ただ、素人の場合は、どれに投資を分散すれば良いのか分からないでしょう。
そのため、FPに、資金と期間を伝えて、どの方法であればリスク分散できるかアドバイスしてもらうのがおすすめです。例えば、積み立て投資でも、国内と海外であれば、仮に国内の経済状況が悪くても、外貨での投資によって損失分を抑えることができます。
また投資をして専門家に資産運用を任せて、終わりというわけではありません。定期的に運用状況を確認して、改善できる部分がないかFPに相談して、最適な投資についてアドバイスしてもらう必要があります。投資は常に状況に合わせた対応を行う必要があるので、気になったら相談するようにしましょう。
相続対策と老後資金設計
資産運用の際は相続対策と老後資金の設計についても、アドバイスをもらうのが最適です。まず資産を残して子供たちに相続させてあげたいときは、税金の問題があります。資産額によっては相続税をかなり取られることになるため、できるだけ節税効果のある方法を取る必要があるでしょう。
ポイントとしては、投資方法、また名義の確認、保険などの金融商品の整理についてFPに相談するのがおすすめです。将来的な老後資金のために資産形成したい場合は、将来的な収入と支出をある程度予測して資産形成を計画します。
年金や固定費、また、将来的に必要になる医療費や介護費なども含めて、どれほどの資金を投資に回すべきか適切にサポートしてくれるはずです。自分のライフスタイルや将来の希望も伝えると、老後の生活プランも納得できるものになるでしょう。
プロが実践する資産運用相談の進め方と費用の内訳
ファイナンシャルプランナーはお金の専門家なので、満足のいくアドバイスを得られます。ただ、相談するときには進め方と費用の内訳について把握しておくのも大事です。それぞれの内容について紹介しましょう。
初回面談から運用開始までの具体的ステップ
FPの相談には事前に予約する必要があります。日程を確認し、当日に事務所に訪れて初回の面談がスタートします。その際は相談者の現在の経済状況や目標に関してヒアリングされるので回答してください。
具体的には、家計簿や収入、支出、資産や負債リストなどの資料を基にして、資産形成のライフプランを作成していきます。ヒアリングを終えると、課題解決のための提案をしてくれるため、自分の希望と考えなども比較しながらコミュニケーションを取るようにしましょう。
最終的に納得できる提案を得られれば、金融商品を選んで運用を開始していきます。家計簿や資産運用の状況を定期的にチェックし、状況変化に合わせて再度提案も行ってくれます。
オンライン相談と対面相談の選び方のポイント
ファイナンシャルプランナーに相談するときは、オンラインと対面のどちらかを選択できるケースがあります。基本的に資産運用の際は大きなお金が動くことになるため、対面で相談するのがおすすめです。
対面の方がより具体的に資料を用いて説明や提案をしてくれるため、納得もしやすく、細かい部分もコミュニケーションが取りやすいです。一方、初回の体験で相談したい場合や、FPの事務所が遠方である場合などはオンライン相談を活用するのも良い方法です。
オンラインであれば、自宅からでも相談できるため、あまり長時間の移動ができない方や健康上で問題がある方などは楽に相談できます。自分の状況やコミュニケーションのしやすさから、選ぶようにしてください。
定期的な投資商品の見直し
ファイナンシャルプランナーへ相談して資産運用をした後も、定期的に投資商品の見直しを行う必要があります。
例えば、自分の家族構成に変化があった場合、支出計画を見直す必要があるので、FPに相談しなくてはいけないでしょう。今の仕事を辞めて転職や独立するなどの場合も経済状況が変わるので、計画の見直しが必要です。
投資状況も予想と異なる動きを見せる場合があるので、気になる点があれば定期的に見直すようにしましょう。
まとめ
ファイナンシャルプランナーはお金の専門家なので、投資を考えるときは相談するのがおすすめです。ただ、今回紹介した進め方や注意点を把握して相談していくべきです。自分の予想した計画となるように、事前の準備をしっかり行っておきましょう。