更新日:2026.5.28

子ども・子育て支援金とは?何に使われる?

子ども・子育て支援金とは?何に使われる?

「子ども・子育て支援金」について、「子ども・子育て支援金は何に使われる?」「子ども・子育て支援金の負担金額は?」など、気になっている方も少なくないかもしれません。

「子ども・子育て支援金」は、2026年(令和8年)4月から新たに導入され、主に子育て支援などの少子化対策に使われる制度です。

ただ、「子ども・子育て支援金」の負担金額は今後上がる見込みで、実質的な「独身税」となり、少子化対策に逆風になるのではないかとの声も少なくありません。

本記事では、「子ども・子育て支援金」の制度概要や負担金額、支援金の使い道、制度への反対意見について解説しています。

\ 厳選されたライフプランアドバイザーをご紹介 /

無料相談はこちら

子ども・子育て支援金とは?

公的医療保険に上乗せして徴収される新制度

「子ども・子育て支援金」は、2026年(令和8年)4月から新たに導入される制度です。

子育て支援を目的に、健康保険や国民健康保険などの公的医療保険料に上乗せする形で徴収されるものです。

これまでの税方式とは異なり、保険料として広く国民から集める仕組みが特徴となっています。

「全世代·全経済主体で子どもたちの未来を支える」という考えのもと、会社員や公務員、自営業者、さらには後期高齢者まで、原則すべての医療保険加入者が負担対象となります。

こども家庭庁による「令和8年度の支援金額の推計(平均月額)」は次の通りです。

医療保険制度 支援金額の推計(平均月額)
健保組合 被保険者一人当たり 約550円
国民健康保険 一世帯当たり 約300円
後期高齢者医療制度 被保険者一人当たり 約200円

※出典:こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」

\ 厳選されたライフプランアドバイザーをご紹介 /

無料相談はこちら

個人の負担額(徴収額)と計算方法

会社員(被用者保険)は労使折半で標準報酬月額から計算

会社員や公務員など被用者保険に加入している場合、「子ども・子育て支援金」は給与を基にした「標準報酬月額」に支援金率を掛けて算出されます。

2026年度は「0.23%」が想定されており、その半分を本人、もう半分を企業が負担する労使折半の仕組みです。

こども家庭庁の試算では、個人の負担額は月額で平均550円程度と見込まれますが、収入が高いほど負担も増える点に注意が必要です。

また、毎月の給与だけでなく賞与(ボーナス)からも同様に天引きされます。

令和8年4月の保険料(5月に給与天引き)より拠出される予定となっています。

自営業やフリーランサーは市町村に応じて徴収

「国民健康保険」に加入している自営業やフリーランサーは、住んでいる市町村が定める条例に基づき、世帯や個人の所得等に応じて「子ども・子育て支援金」が徴収されます。

市町村ごとに支援金に係る保険料率は異なりますが、こども家庭庁の試算では、一世帯当たり約300円(月額)程度の負担になるとのことです。

こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」のページでは、「実際の支援金額については、お住いの市町村にお問い合わせください。」「令和8年4月分から拠出いただきますが、具体的な徴収開始時期はお住いの市町村にお問い合わせください。」となっています。

後期高齢者も負担することになる

75歳以上の後期高齢者や、65歳以上75歳未満で所定の障害の状態にある認定を受けた方が加入する「後期高齢者医療制度」に加入している方も、「子ども・子育て支援金」の徴収対象となります。

こども家庭庁の試算では、後期高齢者医療制度では、被保険者一人当たり約200円の負担になるとのことです。

具体的な支援金額は、都道府県後期高齢者医療広域連合が定める条例に基づき、個人の所得等に応じて決定されます(後期高齢者医療広域連合ごとに支援金に係る保険料率が異なります)。

こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」のページでは、「支援金額の月額につきましては、お住まいの市町村にお問い合わせください。」「令和8年4月分から拠出いただきますが、具体的な徴収開始時期はご加入の広域連合にお問い合わせください。」とのことです。

\ 厳選されたライフプランアドバイザーをご紹介 /

無料相談はこちら

企業(事業主)に与える影響と実務上の注意点

企業負担分(労使折半)による中長期的な人件費の増加

「子ども・子育て支援金」は労使折半で徴収されるため、企業側にも新たな負担が生じます。

具体的には、従業員の標準報酬月額に対して約0.115%分を事業主が拠出する必要があり、従業員数が多い企業ほど影響は大きくなります。

例えば、従業員100人規模の場合、年間で数十万円規模の法定福利費の増加が見込まれる計算です。

さらに、2028年度以降は支援金率の引き上げも予定されており、将来的な人件費の増加は避けられません。

\ 厳選されたライフプランアドバイザーをご紹介 /

無料相談はこちら

集めた支援金は何に使われる?

児童手当の抜本的拡充と「妊婦のための支援給付」

「子ども・子育て支援金」は、主に子育て世帯への経済的支援を強化するための財源として活用されます。

こども家庭庁「加速化プランによる子育て支援の拡充と子ども・子育て支援金」によると、次の政策が挙げられています。

● 児童手当の拡充
● こども誰でも通園制度
● 妊婦のための支援給付
● 雇用保険の出生後休業支援給付と育児時短就業給付
● 育児期間中の国民年金保険料免除

代表的なのが児童手当の抜本的な拡充で、所得制限の撤廃や支給対象の高校生年代までの延長、第3子以降は月額3万円へ増額といった施策が継続的に実施されます。

また、妊娠期からの支援として「妊婦のための支援給付」も設けられ、妊娠届出時と妊娠後期以降の2回に分けて合計10万円が支給されます。

\ 厳選されたライフプランアドバイザーをご紹介 /

無料相談はこちら

支援金制度の不公平感への懸念

独身者や高齢者、子育てを終えた世代からの反発と課題

「子ども・子育て支援金」に対しては、制度の不公平感を指摘する声も少なくありません。

特に、子育ての予定がない独身者や、すでに子育てを終えた高齢者にとっては、直接的な給付や恩恵がほとんどないため、実質的に「独身税」のようだと感じる人もいます。

さらに、物価上昇や社会保険料の負担増が続く中で、新たに使途が限定された支援金が上乗せされることにより、現役世代の可処分所得が一段と圧迫される懸念も指摘されています。

また、こども家庭庁は、少子化対策の司令塔として設立されましたが、現時点では出生数の減少に歯止めがかかっていません。

支援金制度によって子育て世帯への支援が拡充されても、それが結婚や出産の増加に直結するかは不透明です。

むしろ、独身者への実質的な負担増が、将来の負担感を強め、結婚や出産をためらう要因になるのではないかという懸念も指摘されています。

支援の拡充と同時に、若年層の所得向上や雇用の安定など、より広い視点での少子化対策が求められています。

医療保険の仕組みを使って支援金を徴収する是非

医療保険の仕組みを使って「子ども・子育て支援金」を徴収するのは、税の思想面からして違うのではないかという意見もあります。

こども家庭庁のページでは、次のように説明されています。

Q.保険は自分が抱えるリスクに備えるものではないの?子育てはリスクなの?
A.自分に戻ってくるかどうかではなく、子育て世帯を社会全体で支える仕組みです。

Q.なぜ、医療保険の仕組みを使うの?医療保険で集めたお金を子育て支援に使っても良いの?
A.子育て支援のために新しい徴収制度を一から作ることも考えられますが、原則としてすべての人が加入する公的医療保険の徴収ルートを活用することで、制度構築のコストを抑えることができます。
※出典:こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度のQ&A」より一部抜粋

この点について、こども家庭庁は「こども家庭庁公式note」でより詳しく説明しています。

\ 厳選されたライフプランアドバイザーをご紹介 /

無料相談はこちら

2027年(令和9年度)以降はどうなる?

令和9年度以降は負担金額がさらに増加する見込み

こども家庭庁「子ども・子育て支援金に関する試算(医療保険加入者一人当たり平均月額)」によると、令和9年度以降には、「子ども・子育て支援金」の負担金額は増加する見込みです。

令和8年度試算額 令和9年度見込み額 令和10年度見込み額
全制度平均 約250円 約350円 約450円
健保組合 約550円 約700円 約900円
国民健康保険 約300円 約450円 約550円
後期高齢者医療制度 約200円 約250円 約350円

※出典:こども家庭庁「子ども・子育て支援金に関する試算(医療保険加入者一人当たり平均月額)」
支援金の負担額は段階的に引き上げられる予定となっており、2027年(令和9年度)以降は家計や企業への影響がより大きくなると見込まれます。

全制度平均では令和8年度の約250円から、令和10年度には約450円まで増加する見通しで、特に健保組合では被保険者一人当たり900円程度に達する可能性もあります。

こうした引き上げは、児童手当の拡充など継続的な財源確保を目的としたものですが、賃上げが追いつかない場合には実質的な負担増となり、少子化対策に逆風となる可能性も小さくありません。

\ 厳選されたライフプランアドバイザーをご紹介 /

無料相談はこちら

まとめ

「子ども・子育て支援金」は、2026年(令和8年)4月から新たに導入される、社会全体で子どもたちの未来を支えるための制度です。

「子ども・子育て支援金」は、「児童手当の拡充」や「こども誰でも通園制度」「妊婦のための支援給付」といった、子育て対策に使われます。

ただ、「子ども・子育て支援金」の負担金額は今後上がる見込みとなっており、実質的な「独身税」として少子化対策に逆風になるのではないかとの声も少なくありません。

Q&A

Q1 子ども・子育て支援金とは?
A1 「社会全体で子どもたちの未来を支える」ことを目的に、2026年(令和8年)4月から新たに導入される制度です。健康保険や国民健康保険などの公的医療保険料に上乗せする形で徴収されます。

Q2 子ども・子育て支援金は何に使われる?
A2 「児童手当の拡充」や「こども誰でも通園制度」「妊婦のための支援給付」といった、子育て対策に使われます。

Q3 子ども・子育て支援金の負担金額は?
A3 2026年(令和8年度)の試算額は1人当たり月額250円と見込まれています。ただ、2027年(令和9年度)以降には負担金額は上昇していき、2028年(令和10年度)には約450円まで上がると見込まれています。

\ 厳選されたライフプランアドバイザーをご紹介 /

無料相談はこちら

無料投資シミュレーション