更新日:2025.4.22

インデックス投資は危ない?投資信託と何が違うのか

インデックス投資は危ない?投資信託と何が違うのか

新NISAで、S&P500指数やオルカンにインデックス投資してみたいけど、「インデックス投資は危ない」と聞いて、尻込みしてしまっている方も少なくないのではないでしょうか。
2025年4月には、トランプ関税による世界株安の影響で、新NISAでインデックス投資を始めた少なくない投資家が悲鳴を上げているのは事実です。
ただ、インデックス投資の特徴を理解した上で、現実的な長期・積立・分散投資を心掛けている投資家にとっては、特に恐れる事態にはなっていません。

本記事では、インデックス投資のメリットや注意点、インデックス投資で失敗するパターン、新NISAを使ったインデックス投資の具体的な始め方について解説していきます。

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インデックス投資の基本と実態

なぜ多くの投資家がインデックス投資を選んでいるのか?

インデックス投資は、世界の資産運用の40%以上を占めているとも推計されており、投資の初心者から上級者まで、多くの投資家が活用している投資手法です。

デイトレードなどの短期手法を手掛けるトレーダーであっても、短期売買しながら、長期投資ではインデックス投資をしているケースが少なくありません。

インデックス投資が支持される理由としては、次のような点が挙げられます。

● 数百銘柄以上の銘柄に分散投資されている
● 産業構造の変化を反映した長期投資ができる
● 個別銘柄に分散投資するよりも、手数料(信託報酬・経費率)が非常に安い

例えば、米国株インデックスの「S&P500指数」は米国株500銘柄に、日本株インデックスの「日経平均株価」は日本株225銘柄に分散投資されているため、個別銘柄に投資するよりもリスクが分散されています。

また、「S&P500指数」や「TOPIX」などの時価総額加重平均型のインデックス、「ダウ平均株価」や「日経平均株価」などの銘柄入れ替え型のインデックスのいずれも、銘柄の入れ替えが自動的に行われるため、産業構造の変化を反映できます。
「S&P500指数」や「日経平均株価」のようなポートフォリオを、自分の手で個別銘柄で行うには莫大な資金が必要です。

インデックス投資ができるインデックス投信やETFは、機関投資家が多くの投資家から資金を集めて運用しているスケールメリットを生かせるため、手数料である信託報酬が非常に安くなっています。

インデックス投資は危ないという意見の真相は?

「インデックス投資は危ない」といった意見があることも事実です。
現に、世界株安となり相場が急落した2024年8月や2025年4月には、SNSにおいて、新NISAでS&P500指数やオルカン(世界株投信)にインデックス投資していた多くの投資家の悲痛な書き込みが見られました。
個別株投資に比べると安全なインデックス投資であっても、暴落期に価格が大きく下がってしまうリスクがあることは確かです。

ただ、それでも個別株に比べると、インデックス投資は安全な傾向があり、統計に基づいたリスクを正確に把握しておくことが重要です。
下記は、「S&P500指数」について、市場暴落時の下落率と回復に要した時間となります。

年月数 市場暴落要因 下落率 回復に要した時間
2000年9月~2002年10月 ITバブル崩壊 -49.76%(1,530.09ドル→768.63ドル) 4年7ヶ月(2002年10月→2007年5月)
2007年10月~2009年3月 リーマンショック -57.69%(1,576.09ドル→666.79ドル) 4年1ヶ月(2009年3月→2013年4月)
2020年2月~3月 コロナショック -35.41%(3,393.52ドル→2,191.86ドル) 5ヶ月(2020年3月→2020年8月)

※下落率は高値→安値の値。回復に要した時間は、安値を付けてから高値を回復するまでの時間。

直近30年間で見ると、ITバブル崩壊、リーマンショック、コロナショックの3回では、特に大きな下落となりました。
すぐに回復したコロナショックはともかく、ITバブル崩壊とリーマンショックにしても、5年以内に高値を回復した実績があります。

インデックス投資は、産業構造の変化を反映できる特徴があり、長期投資していれば、かなりの高確率でプラスになると期待できます。
日経平均株価にしても、バブル高値を付けた1989年12月の後にバブル崩壊となったものの、2024年3月にバブル高値を回復しており、34年4ヶ月で回復しました。

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成功と失敗を分ける要因

インデックス投資で失敗する典型的なケースとは?

インデックス投資は継続さえしていれば、かなりの高確率でプラスになる投資手法です。

しかし、インデックス投資を継続するのは簡単ではなく、20〜30%程度の投資家は継続できずにやめてしまうとも言われています。
特に、2024年から始まった新NISAでは、初心者を含む多くの個人投資家がインデックス投資を始めており、継続率はさらに下がる可能性も考えられます。

では、なぜインデックス投資の長期投資を継続できないのでしょうか?

インデックス投資を中断してしまう投資家に共通する3つの心理パターンとしては、次の理由が挙げられます。

● 暴落相場に耐えられない
● 給料のように毎月5~10%ずつ上がると思い込んでしまう
● 他に大きく上がっている金融商品に目移りしてしまう

ITバブル崩壊やコロナショックのような大暴落相場は10年に1回あるかどうかですが、-20%程度下げる暴落相場は2〜3年に1度は来るということが、統計的な事実です。
直近でも、AIバブル崩壊や日銀利上げで売られた2024年8月、トランプ関税による世界的リセッションが懸念されている2025年4月には、S&P500指数や日経平均株価は-20%以上の下落率となっています。

暴落相場になると、どうしても投資初心者は損失に耐えきれずに、中断してしまう傾向が多くなってしまいます。
また、インデックス投資が上手くいっている場合であっても、仮想通貨や半導体株など、それ以上に大きく上げている商品に目移りしてしまい、継続できないパターンにも注意が必要です。

インデックス投資と投資信託の違いをどう理解すればよいか?

そもそも、インデックス投資と投資信託は、どう違うのかを押さえておきましょう。
まず、インデックス投資とは、「S&P500指数」や「オルカン(MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス)」、「日経平均株価」といった株価指数(インデックス)に連動する商品に投資するものです。
指数(インデックス)に投資するため、「インデックス投資」と呼ばれます。

一方、投資信託というのは、金融商品です。
投資信託を大別すると、インデックス投資ができる「インデックス投信(パッシブ投信)」、ファンド独自の運用ができる「アクティブ投信(アクティブファンド)」に分類できます。

インデックス投信は手数料となる信託報酬が低く成績が安定している一方、アクティブ投信はハイリスク・ハイリターンで信託報酬が高くなっています。
インデックス投資とは投資の種類であり、投資信託とは金融商品の一種であるため、全く別の概念です。

インデックス投資を行う上では、インデックス投信やETF(上場投資信託)に投資することになります。

新NISAでインデックス投資を行うメリットは何か?

2024年から始まった新NISAでは、成長投資枠・つみたて投資枠のいずれにおいても、インデックス投資ができます。

ただ、インデックス投資をするための商品選びにおいては、枠の使い方に注意が必要です。
主要なインデックス投信は、つみたて投資枠で投資できますが、東証ETFや米国ETFでインデックス投資したい場合には成長投資枠で行う必要があります。

商品 新NISA オルカン(世界株投信)の商品例 S&P500指数の商品例
投資信託(インデックス投信) つみたて投資枠(成長投資枠でも投資可能) eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
東証ETF 成長投資枠 【2559】MAXIS 全世界株式(オール・カントリー)上場投信 【2558】MAXIS 米国株式(S&P500)上場投信
米国ETF 成長投資枠 【VT】バンガード トータル ワールド ストックETF 【VOO】バンガード・S&P500 ETF

投資初心者の方は、つみたて投資枠で「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」か「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」にインデックス投資を始めるのがおすすめです。
新NISAの利点は、非課税効果にあります。
株や投資信託、ETFは、値上がり益に対して20.315%の税金が発生しますが、新NISA枠で投資した場合には非課税となり、税金が発生しません。

例えば、月5万円の積み立てを30年間行い、年率8%で成長した場合には、資産総額は7,452万円(元本1,800万円、運用収益5,652万円)となります。
このとき、新NISAを使わずに特定口座で投資すると、運用収益5,652万円を現金化する際に20.315%の税金が発生するため、約1,148万円の税金が徴収されます。
一方、新NISA枠で投資していれば非課税となるため、約1,148万円分の非課税効果です。

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実践的なアプローチとパフォーマンス

インデックス投資の利回りは長期的にどの程度期待できるのか?

インデックス投資の利回りについて、過去30年間のリターン(1995年4月→2025年4月15日)を、代表的なインデックスで比較してみましょう。

インデックス 種類 30年間リターン 年率(平均)
S&P500指数 米国株 +1,109%(487.39ドル→5,405.96ドル) 約8.35%
日経平均株価 日本株 +213%(16,079.00円→34,267.32円) 約2.55%
NASDAQ100指数 米国株 +4,203%(447.15ドル→18,796.02ドル) 約13.27%

直近30年間で見てみると、米国株指数に比べると、日本株は苦戦していると言わざるを得ません。
GAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)やNVIDIA、TESLAといったハイテク株の構成比率が高い「NASDAQ100指数」は、「S&P500指数」の4倍となっていますが、リスクも相応に高いため注意が必要です。

なお、「オルカン(世界株投信)」については「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」が代表的な指数となりますが、こちらは米国株の割合が6割となっている時価総額加重平均型の指数のため、ほぼ「S&P500指数」と見て問題ありません。

初心者がインデックス投資を始める具体的なステップは?

投資初心者がインデックス投資を始める具体的なステップは、次の通りです。

1. 資金を用意する
2. 投資計画を立てる
3. 証券会社を開設して新NISA口座を開設する
4. 投資計画を実行する

まずは、インデックス投資をするための資金を用意しましょう。
SNSでは「すぐに新NISA枠1800万円を埋めてしまおう!」といった声が大きくなっていますが、断じてそこまで焦る必要はありません。

月5万円程度をベースに考えて、できれば100万円〜200万円程度あれば十分です。
現時点でそこまで大きな資金が用意できなくても、給料から積み立てていくなど、これから用意できるなら問題ありません。

重要な点としては、その資金を分散して投資していくことです。
「S&P500指数」に投資したいなら、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」に毎月5万円ずつ積み立てしていくイメージです。
「早く投資しないと……」と焦るあまり、いきなり全資金を投じてしまうと、投資した直後に、2024年8月や2025年4月のような暴落が来てしまうリスクがあります。

現に、トランプ関税による暴落となっている2025年4月時点では、新NISA開始と同時に全資金を投じてインデックス投資を始めてしまった、個人投資家に損失が出ています。
長期・積立・分散投資を徹底していけば、2024年8月や2025年4月のような暴落期で安くなった所で投資できるため、長期で見て有利にできます(投資用語では「平均取得単価」と言います)。

そして、インデックス投資をする上では、新NISAを必ず活用するようにしましょう。
SBI証券や楽天証券などの大手ネット証券では、つみたて投資枠の自動積立サービスも実施しているため、設定さえしてしまえば毎月自動積立による「ほったらかし投資」も可能です。
なお、大手ネット証券では不正アクセスや不正取引も相次いでいるため、デバイス認証や出金時の二重認証などのセキュリティーについては確認しておくようにしましょう。

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まとめ:インデックス投資を賢く活用するために

自分に合ったインデックス投資の選び方と長期戦略とは?

インデックス投資は、投資初心者から上級者まで、多くの方におすすめの最も代表的な投資手法です。
インデックス投資は、数百銘柄以上に分散投資されており、産業構造の変化を反映でき、スケールメリットを生かして信託報酬が安くなっている点などが、長期投資に適する理由です。

基本となる投資手法としては、新NISAのつみたて投資枠で、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」や「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」に、毎月5万円ずつ長期・積立・分散投資していくというものになります。
「毎月5万円ではお金持ちになれない!」と焦るかもしれませんが、月5万円の積み立てを30年間行い、年率8%で成長した場合には、資産総額は7,452万円となります。

SNSでは「新NISA枠はすぐに埋めるべき!」といった意見が支配的となっていましたが、2025年4月のトランプ関税ショックを受けて、そのような意見は息をひそめてしまった事実を認識しておくようにしましょう。

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